Tokyo Midnight
「お先に失礼します」

午前2時半。

ようやく最後のお客様が帰り、身支度を整えてお店を出る。

すっかり寒くなった空にはネオンが輝いて星すら見えない。

「おい」

タクシーを拾おうと一歩踏み出したとき、不意にどこかから声をかけられた。

「え?」

周りをキョロキョロしてみたが、この時間この場所にはほとんど人気がない。

「ミーナ」

その暗闇の中で突然名前を呼ばれ、腕を掴まれる。

「きゃ・・・っ」

それと同時に叫ぼうとする私の口を誰かの手が塞いだ。
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