Tokyo Midnight
「・・・美菜子」

切ない声でそう呼ぶと、彩斗さんは覆いかぶさるようにして私を抱きしめた。

「・・・彩斗さん?」

腕の中で強く抱きしめられて、息が苦しい。

「何があっても俺から離れるなよ」

「え?」

息苦しかった私の唇は次の瞬間彩斗さんに奪われていた。

「・・・っ・・はぁ・・・」

いつもより少し乱暴で、でも絡められる舌が熱くて・・・

私は意識が朦朧としてきてしまう。

「・・・離れない、離さないで・・・」

私は彩斗さんの背中を引っかくようにして、パジャマを握り締めた。
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