Tokyo Midnight
「・・・付き合ってない?そんな兄さん好みの服を着て?」

「こ、これは、私が気に入って着ているだけです」

そう言って和人さんに背を向けた。

なんなの、この兄弟・・・

すると、ふわっと和人さんの手が肩にかかる。

そして、次の瞬間。

ビリビリビリっとすごい音がして私の肌が空気に晒された。

何が起きたの・・・

呆然と破れたシャツに目を奪われていると、ぐいっと体が傾けられ、冷たいものが首筋に触れた。

首を回して振り返ろうとすると腕を掴んでいる和人さんの左手の薬指には指輪がはめられていた。

それがどういう意味なのか考えるとともに、首筋にぴりっという痛みが走った。

その後はもっと痛かった。

「・・痛っ」

和人さんが私を離すと、私は目の前にあった姿見を見てはっとした。
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