Tokyo Midnight
「美奈子、結婚しよう」

大学を卒業し、親の会社に就職した俺は、真っ先にずっとそばで支えてくれていた美奈子にプロポーズした。

美奈子とは中学で一緒になり、高校生になってやっと告白してずっとそばにいてくれた大事な女だった。

高校では生徒会長を務めるような目立つ俺とは正反対で、控えめでおとなしくてでも優しい女性。

いわゆる初恋だ。

初めて手をつないだのも、初めてデートしたのも、もちろんキスをしたのも一緒に朝を迎えたのも美奈子が初めてだった。

俺は美奈子が大好きだったし、本気だった。

でも、うちの両親は反対した。

なぜなら俺には生まれたときから決められている許婚がいたからだ。

そんなの金持ちの冗談だと思っていたんだ、あの時までは。
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