貴方の愛に捕らわれて
「香織!大丈夫か?」
痛みと息苦しさで気を失う寸前の私を、顔を青くした猛さんが覗き込む。
どうやら猛さんに力いっぱい、抱きしめられていたようだ。
心配そうに覗き込む猛さんに、大丈夫と答えれば、ハァっというため息と共に、今度はそっと抱きしめられた。
「悪ぃ………。香織があんまり可愛い事を言うから、つい力加減を忘れた…」
私の顔を自分の胸に押し付けてボソボソと話す猛さん。
「組長、野郎と違うんですから、加減をしないと、骨なんて簡単にいきますよ」
「チッ---、野郎なんざ誰か抱きしめるか。
仕方ねぇだろ。女抱きしめた事ねぇんだから、加減なんて分かるかよ」
笑いを堪えた龍二さんの言葉に、少し拗ねたように返す猛さん。
それから何度も、大丈夫か?どこか痛くないか?って心配そうに聞く。
そんな弱り切った姿が可愛いらしくて、大きな背中にそっと手をまわして、大丈夫って思いを込めて抱きついてみた。