貴方の愛に捕らわれて
私を見つめる切れ長の瞳が、苦しげに歪む。
「それからアルバイトの事だが、俺の方で退職の手続きをしておいた」
『――えぇっ!?どうしてですか?』
「一応、お前が高校を卒業するまでは、お前の事を公にするつもりはない。
だがな、それも時間の問題だ」
……アルバイトの話しから一転、私達の関係について話し出した猛さんをキョトンと見つめる。
「香織。俺の女って事が公になれば、お前も警察にマークされる立場になる。
そうなれば今までみたいな訳にはいかない。
俺の所為で、お前には窮屈な思いばかりさせて本当にすまない」
いつも堂々としていて何者にも動じない強い人が、弱々しく頭を下げる。
猛さんは、自分の所為で私が不自由を強いられるって言うけど、私にとってそんなことは大した問題じゃない。