貴方の愛に捕らわれて
「いいか、香織。これからは、お前が必要とするものは全て俺が用意する。
携帯も、洋服も、小遣いも、学費も、何もかも全部だ」
『………』
不機嫌にまくし立てる猛さんに絶句する。
固まる私の目の前に、ピンクのお財布とクレジットカードを差し出す猛さん。
ピンクの携帯に続き、今度はピンクのお財布。
猛さんはピンクが好きなんだろうか?
地味な私は、身の回りの品、全般において黒色を選ぶことが多い。
だから、こんな可愛らしい色のお財布には、なんだか気後れしてしまう。
そんなことを、ぼんやりと思う私に、猛さんは更にびっくりすることを言い出した。