貴方の愛に捕らわれて
逞しい胸に押し付けられた耳元からは、規則正しい鼓動が聞こえてきて
背中を撫でる大きな手と規則正しい鼓動に、強張った身体からは力が抜け、安心感に包まれた。
猛さんの腕の中で落ち着きを取り戻した私は、その胸に顔をスリ寄せたまま、先程の問の答えをポツリと呟いた。
『………おいてもらっているから』
「おいてもらってる?なんだそれ」
『叔母の家を追い出されて
まだ未成年で、一人では何も出来なかったから……
私を引き取ってくれた香奈さんに、少しでも迷惑をかけないようにって…』
「何でそうなる。自分の子供の面倒みるのは、当たり前の事だろう。
それに、お前の母親は別に金に困ってた訳じゃねぇ。
なのに高校生のガキから金を取るなんて有り得ねぇ」