貴方の愛に捕らわれて
「香織、一番大切な事はお前の健康だ。
医者からお前が栄養失調だと言われ、早く栄養をつけさせたくて、急に無理させた俺が悪かった」
眉をたらんと垂らして、すまなさそうに謝罪する猛さん。
「確かに食べ物を粗末にするのは良くない事だ。
だが、今のお前には色んな種類の食べ物を、少しでも多く取ることが一番大事だ。
だから食べたい物があれば、何でも好きなだけ口にすればいい。残す事は気にするな」
『でも……』
祖母の鬼のような形相が脳裏をよぎる。
猛さんの言うことに素直に頷けない私に
「香織、お前は俺にとって命よりも大事な存在だ。
自分の事をもっと大事にしろ。
今まで何を言われて来たか知らないが、これからは俺の言う事だけ聞いてろ。分かったな」