貴方の愛に捕らわれて
トロい私は毎回捕まる訳で、こうなってしまえば猛さんが納得するまで、離してもらえない。
至近距離で見つめられるのは未だに恥ずかしいし、素直になるまでキスしたりイタズラされたり………、あぅ。
しかも他人の目があってもお構いなしだから、いっつも速攻で負けを認めちゃう。
今だってすぐ隣のダイニングには、夕食の後片付けをしている藤野さんがいて、いつ見られるか分からない状況だ。
だからつい焦って、とんでもないことを口走ってしまった。
『えっと、お、お部屋に連れてって』
一瞬目を見開いた猛さんは、ニヤリと笑うと瞳を獰猛に輝かせ「ヤケに大胆だなぁ。折角のお誘いだから応えてやらなきゃな」と言うと、チュッと唇を啄んで私を抱き上げた。
私のバカぁ!寄りによって何故そのセリフ?!?
真っ赤になって焦る私は、ご機嫌に私を抱き上げた猛さんの肩越しに、憎悪に燃えた瞳で睨む藤野さんに、一気に冷水を浴びせられた。