貴方の愛に捕らわれて
 

そこからの記憶は……あんまりない。



猛さんの熱い口づけと大きな手に翻弄され、何度も何度も高みまで押し上げられて気を失った私は、翌日しっかり寝過ごして、3時間目に何とか間に合うという、有り得ない大遅刻をしでかした。





そして待ちに待った週末―――



朝から気持ちの良い晴天で、待ち合わせの駅前ロータリーまでは、松野君の運転する車で送ってもらった。



松野君は五人いる私付きの若い衆の中の一人で、私と一番年が近い20才の何処にでもいそうな大学生風のお兄さんだ。



最初、猛さんの言った「私付きの若い衆」という言葉の意味が分からなくて、きょとんとする私に、姐さんのお世話係兼、護衛ですよと丁寧に教えてくれた。



若い衆といっても、みんな明らかに私よりも年上で、しかも黒スーツが似合う体格のいい人達ばかり。



その中で唯一、細身であまり厳つくない松野君が一番話しかけやすくて、専ら私の送迎は松野君にお願いする事になった。



 
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