貴方の愛に捕らわれて
豪華なお料理もさることながら、楽しかった今日一日の出来事を興奮気味に話せば、日本酒を飲みながら穏やかに聞いてくれる猛さん。夢のような満たされたひと時だった。
仕事の途中で抜けてきた猛さんは、夕食が済むと私を本宅まで送り届け、遅くなるから先に休むようにと言ってそのまま仕事に戻っていった。
夢見心地で猛さんを見送った私は、おかえりなさいと出迎える男達に、浮き立つ気持ちのまま笑顔でただいまと返す。
そんな浮かれた私の様子に、ほんの一瞬だけど目を見開いて驚いた表情を見せられれば、自分の浮かれ具合が恥ずかしくって、皆の顔が見れない。
どれだけ浮かれてるんだ私。
赤らむ頬を隠すように俯いて足早に通り過ぎようとすれば、佐武さんに修学旅行も楽しみですねと声を掛けられた。
さっきまでの幸福感がまた込み上げ来て、『はい』と照れながら答えると、ニヤケる頬を必死に引き締め、奥まで荷物を運んでくれる佐武さんの後についていった。