貴方の愛に捕らわれて
 

だけど




幸福な時間は長くは続かない。






荷物をリビングまで運んでくれた佐武さんに、お休みなさいと挨拶をして、さっきから緩みっぱなしの頬を押さえてソファーに身を預ける。


一日中歩き回ってはしゃいだのだから、流石に疲れた。



取り敢えずお風呂に入って、買ってきたものの片づけは明日にしようかな。



心地よい疲労感に浸りながら、ソファーでまったりしていると、「カチャリ」とドアの開く音が聞こえた。



あれ?猛さん?



この奥の二階以上は完全なプライベートスペースで、滅多なことでは組員達も立ち入らないと猛さんから教えられていた。



実際、一階にはよく出入りする組員達を、二階以上で見たことがない。



掃除やなんかは行き届いてるから、恐らく私のいない時間帯には、誰かが出入りはしているのだとは思うけど。



何よりもノックも声も掛けずにドアが開いたのだ。この家でそんなことをするのは、猛さんしかいない。



だから、ちょっとした違和感を覚えつつも、おかえりなさいと笑顔で振り返った。



 

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