貴方の愛に捕らわれて
 

リビングに置き去りにされていた荷物に微かな引っ掛かりを覚えたが、この時の俺は、自分のテリトリーに香織を囲い込んだ事に安心して、些細な違和感を見逃してしまった。





後に、その事を死ぬほど後悔するとも知らずに。







恥ずかしいと全力で拒否する香織を、半ば強引に風呂へ連れ込み、朝風呂を堪能してリビングに降りたのは昼間近だった。



朝昼兼用になった食事を済ませ、久々に香織とリビングで寛ぐ。



今夜は傘下の組が、それぞれ管轄する島の報告のために集まる、月に一度の会合が本宅で行われる。



そのため、久し振りに休日の昼を香織と過ごす時間が取れた。



休みなんて有って無いようなこの家業。普通の恋人達みたいに、休日だからとどこかへ連れて行ってやれない俺に、香織は拗ねるでもなく不満な素振りすら見せない。



 

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