貴方の愛に捕らわれて
 

世間から爪弾きにされるような家業だ。組の奴らも香織と同様、家庭環境に余り恵まれなかった者が多い。



だから心に傷を負った者同士、お互いに感じる所があるのかもしれない。



柄にもなく組の奴らも、香織が馴染むまでは怖がらせないよう、距離を取りながら暖かく見守っているようだ。



香織も強面の奴らと打ち解けようと、必死に歩み寄る努力をしている。



そんな姿を見せられれば、俺が身を置く世界で共に生きてく決意を見せられてるようで、熱いものが込み上げくる。



俺が一人感慨に耽ってると、龍二がさり気なく核心に迫った。



ホテルの部屋は誰と一緒だとか、自由行動の過ごし方なんかを、話しの流れで自然に引き出す龍二。



それに何の疑問も持たず、素直に答える香織。



旅行先でも護衛がついて、その行動全てが見張られてるとは思いもよらないんだろう。



 

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