貴方の愛に捕らわれて
 

今日は金曜日だけど修学旅行の振替休日で学校は休みだ。



猛さんを見送った後、暫くする事もなくぼうっとしていたが、旅行に行く前に買った小説が途中だったことを思い出した。



特にする事もないので、リビングで続きを読むことにした。



本の世界に引き込まれていたため、階下の物音が全く耳に入ってこなかった。



だから突然リビングのドアが開け放たれた音に、読んでいた本を取り落とし、飛び上がって驚いた。



振り向いた先には、派手な美人がこちらを睨みつけるように立っていた。



「連絡をもらった時は信じられなかったけど、本当なのね」



敵意も露わに睨みつけてくる女性の後ろには、藤野さんが控えている。



『……あの…どちら様ですか』



藤野さんと何やら会話を交わしているからには、猛さんの知り合いの人なんだろう。



 

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