貴方の愛に捕らわれて
次の日の朝、食卓には猛さんの言ったとおりに、お粥が用意されていた。
あまり食欲はわかなかったけど、残せば即、病院に連れて行かれそうな気配に、頑張ってお腹におさめて学校に行った。
旅行に行く前と何ら変わらない日常が始まる。そんな風に思っていた私は、自分の考えの甘さを直ぐに痛感することになった。
学校から帰った私を待っていたのは、容赦のない藤野さんからの嫌みの言葉。
冴子さんに会ってから、藤野さんの私に対する態度は一変した。
それまでも何処かよそよそしくはあったけれども、明確な憎悪を向けられることはなかった。
それがあの日を境に一変したのだ。猛さん達の前では今まで通りなのだが、二人っきりになった途端に向けられる容赦ない憎悪。
冴子さんの居場所を奪っているのだから、非難や憎悪される事は、当たり前のことだと思った。