貴方の愛に捕らわれて
 

態度を豹変させた年配の刑事さんは、若い刑事さんと二人で私に揺さぶりをかける。



曰わく、お前は騙されている。いいように使われて、用済みになったら風呂屋に沈められるか、海外に売り飛ばさるぞ。


意味がよくわからない言葉もあったけど、総じていい意味じゃないことは、その雰囲気からわかる。


代わる代わる交互に脅しをかけてくる二人の刑事。



だけど何を言われたって私の気持ちは揺るがない。猛さんが好き。一緒にいたい。



極道者に未来はないだとか、人から後ろ指を指さるだとか、一生涯日陰者だとか、そんな事どうだっていい。



他人様に不幸せに見えたとしても、苦労ばかりの人生だったとしても、猛さんの側にいられるなら、それが私の幸せ。



言いたい人には好きに言わせておけばいい。けど、これ以上、猛さんや組の皆が悪し様に言われるのを、黙って聞いていられない。



だから、見たければ携帯電話を見てもらって構いません。それで気が済んだら、どうかお引き取り下さいと言ってそっぽを向いた。



 

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