貴方の愛に捕らわれて
 

どうぞお引き取りください。そう言ってドアを示せば、若い刑事が吼えた。



「ガキが警察嘗めてんじゃねえぞ。

人が下手に出てりゃ調子に乗りやがって、これ以上隠し立てするなら、警察でゆっくり話を聞かせて貰おう」



若い刑事の手が、グイッと乱暴に肩を掴んだ。



女とは違うゴツい手に容赦なく肩を掴まれ、恐怖で体は硬直し、全身から冷たい汗が噴き出し、体が小刻みに震えて息が苦しい。



「ちょっと、乱暴にしないで下さい。手を離して前島さん。この子は被害者なんですよ」



それまで部屋の隅で一言も発することなく控えていた、女の刑事さんが若い刑事の腕を掴んで制止の声をあげた。



突然割って入った女の刑事さんは、若い刑事が何か言おうとするのを制して年配の刑事に、一通り事情を伺った事だし、彼女の負担を考えたら、今日はここまでとしましょうと言って、二人の刑事を病室から追い出した。



 

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