◇白黒恋争物語◆~運命の翼~
タクシーの中。怜汰と領汰はずっと黙ったまま。
「運転手さん!もっとスピード上げれませんか!!」
「・・そういわれましても・・。このスピードが精一杯ですんで・・」
運転手さんは焦りながらも少しずつスピードを上げてくれた。
私は窓から外を眺めていた。
星が街に降る東京の町並みを、ひたすら見ていた。
「・・・おじぃちゃん・・」
少しずつ私の意識が思い出の中に溶け込んでいく・・・。