ヴァンパイアヒューマン−桜−
『えっ!?ま、街が…』
あまりの光景を前にミーナは後退りし、ベランダのドアに背中をぶつけた。
『パ…パパ!!』
ミーナはふと脳裏に嫌な予感が走り、グラバのいる寝室へと急いで走った。
『パパー!!』
ミーナは勢いよくグラバの寝室の扉を開けた。
するとそこには…一人の背の高い男が、動かなくなったグラバの首を掴み、片手でグラバを軽々と持ち上げていた。
『パ、パパ…』
ミーナはあまりの光景を目の当たりにし、言葉を失い動けなかった。
背の高い男はミーナに気付き、グラバを壁の方へとぶん投げ、あっという間にミーナの前に移動した。