ヴァンパイアヒューマン−桜−
『ハアァァー!!』
ハートも大声を上げて気合いを入れ、向かってくる盗賊たちに向かっていった。
その頃ミーナは…
『バゼル…どこにいるんだろう…』
ラッセルとハートが正面で敵を引き付けているお陰で、ミーナは手薄になったトライバスタン城の裏口から難無く侵入していた。
ミーナはバゼルがいるであろう王座へと足を進めた。
『うん?この階段、下へと続いてる…』
ミーナは地下牢に続く階段を目の前に、歩く足を止めた。
『アカシア王…ジンタの父親…』
ミーナは階段を足速に下った。
階段を降りた先で、ロウソクの明かりだけが照らす薄暗い陰湿な暗い地下牢が現れた。