魔王と王女の物語②-Chain of destiny-【完】
「ほんとにコーなのか証拠を見せてっ」
…ベッドに寝そべり、身体の上にラスがべったり抱き着いて頭をよしよしと撫でられながら言われると、コハクはため息をついてラスの鼻を甘噛みした。
「こらー、疑うなっつーの。それに証拠ってなんだよ、どうすれば……あーわかった。あれか!あれを見せれば一発でわかるはず!」
身体を起こしてベルトを外していると、コハクがとんでもなくヘンタイなことをしようとしているのにも気づかずその手をじっと見つめた。
「あれってなに?あれを見たらわかるの?」
「わかるわかる!久々に見たいだろ?」
「え?コーの言ってること全然わかんない。あれって身体のこと?…そうだ、見せて!」
「は?ちょ…、ち、チビっ、やめろって!!」
コハクの絶叫が部屋に響いた。
ラスがいきなり馬乗りになって黒シャツのボタンを外しにかかったからだ。
脱がす妄想は沢山していても、脱がされる妄想は皆無だった魔王は真剣な顔で第3ボタンまで外してしまったラスの手を掴んだ。
「俺を襲う気か!?上等なんだよ!」
「え?心臓のとこを見たいだけ!だってさっき私が剣で刺したでしょ?だから…」
コハクの手が緩むとシャツをはだけさせ、傷ひとつない左胸を見て心底ほっとした表情を浮かべた。
「よかった…。傷跡が残ってたら私…コーの身体をずっと見れなかったかも…」
「見るだけでいいのか?」
「え?」
――途端視界には妖艶な微笑を浮かべるコハクと、天井のシャンデリアが見えた。
形勢逆転で押し倒されたことに気付くのに時間がかかり、かあっと顔が赤くなった時にはすでに時遅し。
「お前は本当にチビなのかなあ、俺の知ってるチビは俺を襲ったりしなかったもんなあ」
「お、襲ってないもんっ!コーの馬鹿、重たいからどいてっ」
「いやだね。今度はそっちが本物のチビなのか証明する番だぜ」
ドレスで身体を隠していた手に優しく大きな手が重なり、そっとずらされた。
2年間もの歳月が流れた間に背も伸び、胸も大きくなり、身体だけは成長した自覚がある。
――コハクの赤い瞳が身体を撫でた。
…ベッドに寝そべり、身体の上にラスがべったり抱き着いて頭をよしよしと撫でられながら言われると、コハクはため息をついてラスの鼻を甘噛みした。
「こらー、疑うなっつーの。それに証拠ってなんだよ、どうすれば……あーわかった。あれか!あれを見せれば一発でわかるはず!」
身体を起こしてベルトを外していると、コハクがとんでもなくヘンタイなことをしようとしているのにも気づかずその手をじっと見つめた。
「あれってなに?あれを見たらわかるの?」
「わかるわかる!久々に見たいだろ?」
「え?コーの言ってること全然わかんない。あれって身体のこと?…そうだ、見せて!」
「は?ちょ…、ち、チビっ、やめろって!!」
コハクの絶叫が部屋に響いた。
ラスがいきなり馬乗りになって黒シャツのボタンを外しにかかったからだ。
脱がす妄想は沢山していても、脱がされる妄想は皆無だった魔王は真剣な顔で第3ボタンまで外してしまったラスの手を掴んだ。
「俺を襲う気か!?上等なんだよ!」
「え?心臓のとこを見たいだけ!だってさっき私が剣で刺したでしょ?だから…」
コハクの手が緩むとシャツをはだけさせ、傷ひとつない左胸を見て心底ほっとした表情を浮かべた。
「よかった…。傷跡が残ってたら私…コーの身体をずっと見れなかったかも…」
「見るだけでいいのか?」
「え?」
――途端視界には妖艶な微笑を浮かべるコハクと、天井のシャンデリアが見えた。
形勢逆転で押し倒されたことに気付くのに時間がかかり、かあっと顔が赤くなった時にはすでに時遅し。
「お前は本当にチビなのかなあ、俺の知ってるチビは俺を襲ったりしなかったもんなあ」
「お、襲ってないもんっ!コーの馬鹿、重たいからどいてっ」
「いやだね。今度はそっちが本物のチビなのか証明する番だぜ」
ドレスで身体を隠していた手に優しく大きな手が重なり、そっとずらされた。
2年間もの歳月が流れた間に背も伸び、胸も大きくなり、身体だけは成長した自覚がある。
――コハクの赤い瞳が身体を撫でた。