魔王と王女の物語②-Chain of destiny-【完】
軍手を嵌め、スコップを手にフル装備のラスが中腰になって花壇を覗き込んでいた。
「氷も溶けたし、土を掘り起こせばいいのかな…土を替えた方がいいのかな?どっちだろ」
コハクの邪魔をしたくはないのでなるべく自分で考えようと思ってうんうんうなっていると…
何故かものすごく視線を感じ、振り返ってみると…
身体がぶつかりそうな距離で、魔王がお尻をガン見していた。
「コー?」
しかも、両手は添えるような…何かを包み込もうとしていたような形になっていて、声をかけると、完全に集中力が途切れていた魔王、喉をごくり。
「いやあ…チビ…お前ほんとに育ったよな。これでガキもバンバン…」
「バンバン?」
「もう無理!疲れた!一旦休憩!チビ、抱っこさせろ!」
本当は疲れてなどいなかったのだが、ぱちんと指を鳴らすと、さっきまで凍った花壇に炎を噴きかけていた小さな蜥蜴や、空中で盛大な炎を吐いていたサラマンダーの姿が消えていた。
「お疲れ様。肩揉んであげようか?何かしてほしい?」
「俺がチビにしてえな」
「?何を?」
早速ラスを抱っこし、お尻をふりふりしながら花壇を覗き込んでいたラスの念願のお尻を思う存分撫でまくりつつ、少しずつ気温が上がってきた街を見下ろした。
「あいつらうまくやってるかな、なーんか心配なんだよな」
ぶつくさ言っていると、ラスがにこっと笑い、コハクの頬にキスをして、頭をよしよしと撫でた。
「なんだよ、ガキ扱いすんなよな」
「心配しなくったって大丈夫だよ。ねえコー、いちいちお家に戻らなくちゃいけないの?私、グリーンリバーで寝泊まりしたいな。だってあそこが私たちのお家でしょ?」
「あー、じゃあそうするか?あいつらが戻って来たら提案してみるけど。チビ」
「え?……ん…」
――優しく名を呼ばれる時は、キスの前触れ。
予想通り、優しく重なってきたコハクの唇はどんどん浸食してきて、舌が絡まり、音が鳴り、ラスの身体をふわふわとさせた。
「コー…、コー、口の中…からからに、なっちゃう…」
赤い瞳がいたずらっ子のように輝いた。
「氷も溶けたし、土を掘り起こせばいいのかな…土を替えた方がいいのかな?どっちだろ」
コハクの邪魔をしたくはないのでなるべく自分で考えようと思ってうんうんうなっていると…
何故かものすごく視線を感じ、振り返ってみると…
身体がぶつかりそうな距離で、魔王がお尻をガン見していた。
「コー?」
しかも、両手は添えるような…何かを包み込もうとしていたような形になっていて、声をかけると、完全に集中力が途切れていた魔王、喉をごくり。
「いやあ…チビ…お前ほんとに育ったよな。これでガキもバンバン…」
「バンバン?」
「もう無理!疲れた!一旦休憩!チビ、抱っこさせろ!」
本当は疲れてなどいなかったのだが、ぱちんと指を鳴らすと、さっきまで凍った花壇に炎を噴きかけていた小さな蜥蜴や、空中で盛大な炎を吐いていたサラマンダーの姿が消えていた。
「お疲れ様。肩揉んであげようか?何かしてほしい?」
「俺がチビにしてえな」
「?何を?」
早速ラスを抱っこし、お尻をふりふりしながら花壇を覗き込んでいたラスの念願のお尻を思う存分撫でまくりつつ、少しずつ気温が上がってきた街を見下ろした。
「あいつらうまくやってるかな、なーんか心配なんだよな」
ぶつくさ言っていると、ラスがにこっと笑い、コハクの頬にキスをして、頭をよしよしと撫でた。
「なんだよ、ガキ扱いすんなよな」
「心配しなくったって大丈夫だよ。ねえコー、いちいちお家に戻らなくちゃいけないの?私、グリーンリバーで寝泊まりしたいな。だってあそこが私たちのお家でしょ?」
「あー、じゃあそうするか?あいつらが戻って来たら提案してみるけど。チビ」
「え?……ん…」
――優しく名を呼ばれる時は、キスの前触れ。
予想通り、優しく重なってきたコハクの唇はどんどん浸食してきて、舌が絡まり、音が鳴り、ラスの身体をふわふわとさせた。
「コー…、コー、口の中…からからに、なっちゃう…」
赤い瞳がいたずらっ子のように輝いた。