魔王と王女の物語②-Chain of destiny-【完】
リロイがティアラの手を引いてドラちゃんから降りると、発つ前とは格段に風景が違う街並みを眺めて感嘆の息をついた。
「すごい…風も暖かいし、氷もものすごく溶けてる…」
「お帰りなさいっ」
息を切らしながら駆けつけたラスに背中に飛び付かれ、腰に回った細くて小さな手をぽんぽんと叩いた。
「ただいま。影が睨んでるから離れてほしいんだけど」
「やだっ。コーが変なことばっかり言うから今喧嘩中なの」
「喧嘩!?喧嘩なんかしてねえし!チビー、抵抗は止めて今すぐこっちに来なさい!君は包囲されている!」
必死になって呼びかけど、いやいやをしてリロイの背中に張り付いたままのラス…いや、リロイに対してばきばきと指を鳴らしながらにじり寄ろうとした時――
「ただいま戻りました」
「ちょっと待ってろ、これからこいつをとっちとめて…」
ケルベロスに乗ったオーディン組も帰ってきてしまい、ラスに触れなくなると思うと気が気ではない魔王は労いの言葉もかけず、リロイの背中に引っ付いて顔を上げないラスに猫なで声を出した。
「俺の天使ちゃーん、もう変なこと言わねえから…」
「コーはいっつも変なこと言ってるもんっ。私先に帰ってるねっ。ドラちゃん、行こ!」
『パンツ』
「え?きゃぁっ!」
突然“パンツ”と口にしたドラちゃんが尖った角でラスのローブを捲った。
ついでにドレスも捲れてしまい、面々はラスの真っ白な下着を目の当たりにし、大パニック発生。
「み、見んな!見ていいのは俺だけ…」
「見てないよ、ラス!ほんとだから!」
「眼福、眼福。ご馳走様でした」
それぞれがそれぞれの反応を見せ、コハクはドラちゃんの背に飛び乗ると脳天に魔力を込めた拳骨をめり込ませ、ドラちゃんノックダウン。
「このエロドラゴンが!野生に戻すぞ!」
『ずるいぞ、僕もチビのパンツ…』
「てめえもかこんにゃろう!首をひとつにされてえか!?」
皆に下着を見られてしまい、手でお尻を隠すような仕草で頬を赤らめたラスに萌え萌えの魔王は、なおもラスににじり寄った。
ラスを触れないなんて、有り得ない。
「すごい…風も暖かいし、氷もものすごく溶けてる…」
「お帰りなさいっ」
息を切らしながら駆けつけたラスに背中に飛び付かれ、腰に回った細くて小さな手をぽんぽんと叩いた。
「ただいま。影が睨んでるから離れてほしいんだけど」
「やだっ。コーが変なことばっかり言うから今喧嘩中なの」
「喧嘩!?喧嘩なんかしてねえし!チビー、抵抗は止めて今すぐこっちに来なさい!君は包囲されている!」
必死になって呼びかけど、いやいやをしてリロイの背中に張り付いたままのラス…いや、リロイに対してばきばきと指を鳴らしながらにじり寄ろうとした時――
「ただいま戻りました」
「ちょっと待ってろ、これからこいつをとっちとめて…」
ケルベロスに乗ったオーディン組も帰ってきてしまい、ラスに触れなくなると思うと気が気ではない魔王は労いの言葉もかけず、リロイの背中に引っ付いて顔を上げないラスに猫なで声を出した。
「俺の天使ちゃーん、もう変なこと言わねえから…」
「コーはいっつも変なこと言ってるもんっ。私先に帰ってるねっ。ドラちゃん、行こ!」
『パンツ』
「え?きゃぁっ!」
突然“パンツ”と口にしたドラちゃんが尖った角でラスのローブを捲った。
ついでにドレスも捲れてしまい、面々はラスの真っ白な下着を目の当たりにし、大パニック発生。
「み、見んな!見ていいのは俺だけ…」
「見てないよ、ラス!ほんとだから!」
「眼福、眼福。ご馳走様でした」
それぞれがそれぞれの反応を見せ、コハクはドラちゃんの背に飛び乗ると脳天に魔力を込めた拳骨をめり込ませ、ドラちゃんノックダウン。
「このエロドラゴンが!野生に戻すぞ!」
『ずるいぞ、僕もチビのパンツ…』
「てめえもかこんにゃろう!首をひとつにされてえか!?」
皆に下着を見られてしまい、手でお尻を隠すような仕草で頬を赤らめたラスに萌え萌えの魔王は、なおもラスににじり寄った。
ラスを触れないなんて、有り得ない。