魔王と王女の物語②-Chain of destiny-【完】
クリスタルパレスの上空を通ると、馬車を見つけた多くの人々が一斉にこちらを見上げて指差した。
その数はおよそ数千。
そんなに集まっているとは知らなかったラスは歓声を上げて窓から身を乗り出してコハクに叱られた。
「こら、チビっ!」
「すっごいいっぱい居る!すごいね!わあっ!」
「わかったから!危ねえからこっち来いって!」
コハクから後ろ抱っこされ、嬉しさのあまり脚をぷらぷらさせているラスは可憐で可愛らしく、皆が瞳を細めていると、馬車と並走する者が現れた。
『ベイビィちゃん』
「ドラちゃん!会いたかったよ!」
『早く俺を撫でてくれ』
「ちっ、このエロドラゴンが!尻尾ちょん切ってやるぞ!」
仲が悪いのは相変わらずのようで、ラスが楽しそうにくすくす笑うと、コハクは肩で息をついて身体に回した手でさりげなくラスの腹を撫で、首筋にちゅっとキスをした。
「走らない、転ばない、コーフンしない。この3つを約束してくれ。チビ、できるか?」
「うん、わかった。コーはいっつもコーフンしてるでしょ。私だけ駄目なの?」
「俺はいいの!俺は今後チビがベビーを生むまで心穏やかに過ごせる環境を作るのが目標!」
「お父様に報告しに行かなくっていいの?」
忘れようと努めていたことを思い出させてくれてしまったラスの頬をつねり、グリーンリバーに着くとすぐさま馬車から降り、皆に手を振った。
「チビを寝かせるからお前らは戻ってろ。後で俺も行く」
「え、じゃあ私も行く!ちょっと寝たら一緒に行っていいでしょ?ねえコー」
上目遣いでおねだりをされて鼻の下が伸び切ると、それを見たリロイが鼻で笑い、ドラちゃんの背に飛び乗った。
「後でゆっくりおいで。影、馬車を借りるぞ」
ラスも皆に手を振り、ひとつだけお腹の上に乗せていたオレンジの香りを楽しむとコハクの頬を突いた。
「眠たくないのに」
「まず医者を呼ぶ。オーディンが診たから間違いねえんだろうけど、も1回確認したいんだ。チビ…大事にしような。大事にするから」
「うん。パパさん、よろしくお願いします」
ラスはお腹に話しかけた。
「ベビー、パパとママは頑張るからね。応援しててね」
自分の身体が愛しくなった。
その数はおよそ数千。
そんなに集まっているとは知らなかったラスは歓声を上げて窓から身を乗り出してコハクに叱られた。
「こら、チビっ!」
「すっごいいっぱい居る!すごいね!わあっ!」
「わかったから!危ねえからこっち来いって!」
コハクから後ろ抱っこされ、嬉しさのあまり脚をぷらぷらさせているラスは可憐で可愛らしく、皆が瞳を細めていると、馬車と並走する者が現れた。
『ベイビィちゃん』
「ドラちゃん!会いたかったよ!」
『早く俺を撫でてくれ』
「ちっ、このエロドラゴンが!尻尾ちょん切ってやるぞ!」
仲が悪いのは相変わらずのようで、ラスが楽しそうにくすくす笑うと、コハクは肩で息をついて身体に回した手でさりげなくラスの腹を撫で、首筋にちゅっとキスをした。
「走らない、転ばない、コーフンしない。この3つを約束してくれ。チビ、できるか?」
「うん、わかった。コーはいっつもコーフンしてるでしょ。私だけ駄目なの?」
「俺はいいの!俺は今後チビがベビーを生むまで心穏やかに過ごせる環境を作るのが目標!」
「お父様に報告しに行かなくっていいの?」
忘れようと努めていたことを思い出させてくれてしまったラスの頬をつねり、グリーンリバーに着くとすぐさま馬車から降り、皆に手を振った。
「チビを寝かせるからお前らは戻ってろ。後で俺も行く」
「え、じゃあ私も行く!ちょっと寝たら一緒に行っていいでしょ?ねえコー」
上目遣いでおねだりをされて鼻の下が伸び切ると、それを見たリロイが鼻で笑い、ドラちゃんの背に飛び乗った。
「後でゆっくりおいで。影、馬車を借りるぞ」
ラスも皆に手を振り、ひとつだけお腹の上に乗せていたオレンジの香りを楽しむとコハクの頬を突いた。
「眠たくないのに」
「まず医者を呼ぶ。オーディンが診たから間違いねえんだろうけど、も1回確認したいんだ。チビ…大事にしような。大事にするから」
「うん。パパさん、よろしくお願いします」
ラスはお腹に話しかけた。
「ベビー、パパとママは頑張るからね。応援しててね」
自分の身体が愛しくなった。