魔王と王女の物語②-Chain of destiny-【完】
ラスがすやすやと眠っている時、リロイ一行が城に戻ってきた。
一直線に王たちの部屋に向かうと、ベッドにはラスが眠っていて、その傍らには何かの本を熟読しているコハクの姿が在った。
「?何見てるんだ?」
リロイが背後からそっと本を覗いてみると…
『妊婦のための栄養満点の料理』
…相変らずラス一直線だな、と苦笑しながらソファに目を遣ると、そこには真っ黒なローブを着て何故か膝を抱えてソファに座っているデスの姿が。
死神の男はいかにも不気味な雰囲気で、まだ一言も言葉を交わしていなかったリロイはティアラと顔を見合わせるとコハクにひそりと話しかけた。
「あの男はいつ帰るんだ?」
「うるせえな、話しかけんなよ。えーと、人参とキャベツと…」
本から目を上げずにぶつぶつ言いながらメニューを考えているコハクに呆れたリロイは仕方なく対抗策を講じた。
魔王を注目させるには、ラスを構えばいいのだ。
「ラス、そろそろ夜になるよ。みんな戻って来たけどまだ寝てる?」
「んんん…リロイ…?ねえ、手を繋いで」
寝ぼけているのか子供の時のように目を擦りながらおねだりしてくるラスの手を取ろうとした時…本で思いきり手を叩かれた。
「お触り禁止つってんだろが!妊婦さんには触れないで下さい!」
「やっとこっちを見たな。僕たちからの報告もあるからちゃんと聴いてくれ」
舌打ちしながら眼鏡を外したコハクはうにゃうにゃ言いながらベッドの中でまどろんでいるラスの頬にキスをして、置き物のように動かないデスの隣に腰かけると長い脚を組んでデスの肩を抱いた。
「聴くって。どうした?」
「労働力が足りないんだ。だから賃金を出して移民たちから男手を募って家の建築を手伝ってもらおうと思う。どう思う?」
「いいんじゃね?じゃあその賃金っつーのはグリーンリバーから出してもいいぜ。カイには借りを作りたくねえからな」
「コー!今お腹が動いたかも」
「え!?待て待て待て待て、俺にも触らして!」
…まだ動くはずがなかったのだが、ラスが興奮してお腹を撫でるとまるでワープしたかのような速さでラスに駆け寄った魔王はラスのお腹に手をあてて笑いかけた。
それを見たリロイ、ティアラ、グラースは顔を見合わせて肩を竦めた。
「先が思いやられるわね」
一直線に王たちの部屋に向かうと、ベッドにはラスが眠っていて、その傍らには何かの本を熟読しているコハクの姿が在った。
「?何見てるんだ?」
リロイが背後からそっと本を覗いてみると…
『妊婦のための栄養満点の料理』
…相変らずラス一直線だな、と苦笑しながらソファに目を遣ると、そこには真っ黒なローブを着て何故か膝を抱えてソファに座っているデスの姿が。
死神の男はいかにも不気味な雰囲気で、まだ一言も言葉を交わしていなかったリロイはティアラと顔を見合わせるとコハクにひそりと話しかけた。
「あの男はいつ帰るんだ?」
「うるせえな、話しかけんなよ。えーと、人参とキャベツと…」
本から目を上げずにぶつぶつ言いながらメニューを考えているコハクに呆れたリロイは仕方なく対抗策を講じた。
魔王を注目させるには、ラスを構えばいいのだ。
「ラス、そろそろ夜になるよ。みんな戻って来たけどまだ寝てる?」
「んんん…リロイ…?ねえ、手を繋いで」
寝ぼけているのか子供の時のように目を擦りながらおねだりしてくるラスの手を取ろうとした時…本で思いきり手を叩かれた。
「お触り禁止つってんだろが!妊婦さんには触れないで下さい!」
「やっとこっちを見たな。僕たちからの報告もあるからちゃんと聴いてくれ」
舌打ちしながら眼鏡を外したコハクはうにゃうにゃ言いながらベッドの中でまどろんでいるラスの頬にキスをして、置き物のように動かないデスの隣に腰かけると長い脚を組んでデスの肩を抱いた。
「聴くって。どうした?」
「労働力が足りないんだ。だから賃金を出して移民たちから男手を募って家の建築を手伝ってもらおうと思う。どう思う?」
「いいんじゃね?じゃあその賃金っつーのはグリーンリバーから出してもいいぜ。カイには借りを作りたくねえからな」
「コー!今お腹が動いたかも」
「え!?待て待て待て待て、俺にも触らして!」
…まだ動くはずがなかったのだが、ラスが興奮してお腹を撫でるとまるでワープしたかのような速さでラスに駆け寄った魔王はラスのお腹に手をあてて笑いかけた。
それを見たリロイ、ティアラ、グラースは顔を見合わせて肩を竦めた。
「先が思いやられるわね」