魔王と王女の物語②-Chain of destiny-【完】
ラスがぴょこぴょこ跳ねながら歩くので、気が気ではないコハクはティアラの肩を後ろから押して顎でラスを指した。
「ストッパーになれよ。俺だと…うざがられるからさ…」
しゅんとなって唇を尖らせたコハクの肩を叩いて慰めたのは、今の今まで言葉を発していないデスだった。
ただ大人しく皆の後ろをついて歩いていたのに急に動いたので、グラースが剣の鞘でコハクの背中を突いた。
「そいつは言葉は話せるのか?」
「ちょっとだけな。恥ずかしがり屋さんだからあんまり喋らないんだよなー。そうでちゅよねー」
馬鹿にした口調でデスをからかうと、いきなりその場で腰を浮かせた状態で膝を抱えて座り込むと皆の注目を浴びた。
…そうなのだ。
このデスという死神…すぐいじけてしまうのだ。
最近全然会っていなかったので、うっかりデスの性格を忘れてしまったコハクがどう機嫌を取ろうかがりがり髪をかき上げていると、ラスが引き返してきた。
フードを被って俯いているせいで全く表情の見えないデスの頭をなでなですると、同じ体勢になって背中もなでなでしながら骨の人差し指をきゅっと握って微笑んだ。
「コーに意地悪されたの?デザート作ってあげるから元気出して。ね?一緒に行こ?」
「………」
ラスに促されて立ち上がったデスは、身体は大きいけれど中身は子供のようにラスから手を引かれて食卓まで歩き出した。
…もちろん黙っていられないのは、魔王だ。
今までは見逃してやっていたが、ラスに構われて羨ましくて、脚を伸ばして背中を蹴った。
「………痛い」
「痛いように蹴ったんだから痛いに決まってんだろが」
「もうっ、コー、駄目だよ」
「俺にも!デザート!イチゴのがいい!」
「…………オレンジ」
「オレンジ好きなの?私も好きっ。あのね、ビーストさんがくれたオレンジがとっても美味しいの。一緒に食べよ」
「…あぁーーっ、もぉーーっ!」
魔王が絶叫して悔しがり、今度はリロイの背中を思いきり蹴った。
「何するんだ!」
「うるせえ!つかデス!お前もう帰れ!」
「………いやだ」
「ああ!?」
「コー、喧嘩は駄目」
ラスから窘められてぐうの音が出なくなり、肩を落としたコハクの様子を見たラスは、可愛い旦那様のしょげた顔にきゅんとした。
「ストッパーになれよ。俺だと…うざがられるからさ…」
しゅんとなって唇を尖らせたコハクの肩を叩いて慰めたのは、今の今まで言葉を発していないデスだった。
ただ大人しく皆の後ろをついて歩いていたのに急に動いたので、グラースが剣の鞘でコハクの背中を突いた。
「そいつは言葉は話せるのか?」
「ちょっとだけな。恥ずかしがり屋さんだからあんまり喋らないんだよなー。そうでちゅよねー」
馬鹿にした口調でデスをからかうと、いきなりその場で腰を浮かせた状態で膝を抱えて座り込むと皆の注目を浴びた。
…そうなのだ。
このデスという死神…すぐいじけてしまうのだ。
最近全然会っていなかったので、うっかりデスの性格を忘れてしまったコハクがどう機嫌を取ろうかがりがり髪をかき上げていると、ラスが引き返してきた。
フードを被って俯いているせいで全く表情の見えないデスの頭をなでなですると、同じ体勢になって背中もなでなでしながら骨の人差し指をきゅっと握って微笑んだ。
「コーに意地悪されたの?デザート作ってあげるから元気出して。ね?一緒に行こ?」
「………」
ラスに促されて立ち上がったデスは、身体は大きいけれど中身は子供のようにラスから手を引かれて食卓まで歩き出した。
…もちろん黙っていられないのは、魔王だ。
今までは見逃してやっていたが、ラスに構われて羨ましくて、脚を伸ばして背中を蹴った。
「………痛い」
「痛いように蹴ったんだから痛いに決まってんだろが」
「もうっ、コー、駄目だよ」
「俺にも!デザート!イチゴのがいい!」
「…………オレンジ」
「オレンジ好きなの?私も好きっ。あのね、ビーストさんがくれたオレンジがとっても美味しいの。一緒に食べよ」
「…あぁーーっ、もぉーーっ!」
魔王が絶叫して悔しがり、今度はリロイの背中を思いきり蹴った。
「何するんだ!」
「うるせえ!つかデス!お前もう帰れ!」
「………いやだ」
「ああ!?」
「コー、喧嘩は駄目」
ラスから窘められてぐうの音が出なくなり、肩を落としたコハクの様子を見たラスは、可愛い旦那様のしょげた顔にきゅんとした。