魔王と王女の物語②-Chain of destiny-【完】
ラスがオレンジを切ったりイチゴのへたを取ったりしている間、キッチンの中をうろうろしていたコハクはラスの危なっかしい手つきにはらはらしていたのだが、絶対に目を離さずに隣に移動すると生クリームを泡立て始めた。
「なあチビ、どこも痛くないか?つわりは?だるくないか?」
「大丈夫だよ。でも酸っぱいものが食べたいかも」
「!じゃあブルーベリーも入れよう。イチゴとオレンジとブルーベリーとキウイとレモンと…あと、えーと」
戸棚や冷蔵庫の中をがさがさやり始めたコハクは本当に心配性で、ラスはタオルで手を拭きながらしゃがんでいるコハクの背中にのしっと覆い被さった。
「ん?チビ?どした?」
「ちょっと肩の力抜いた方がいいよ。気分が悪くなったらちゃんと言うから。ね?」
「でもさあ…チビはすぐ走るし、すぐ転ぶし、目が離せねんだよ。じっとしてくんねえし…」
「じっとしてたらいいの?頑張るけど…お腹が大きくなったらいやでもじっとしてなきゃいけないんだし…コーはいいパパになりそうだね」
誉められてラスにわからないようにでれっと鼻の下を伸ばしつつも、振り返った時には真面目ぶった表情を作り、ラスの鼻を甘噛みした。
「いいパパになるのは確定だけど、俺がパパだってのをカイが認めてくれるかなあ」
今1番心配なのはそのことだ。
明日、ラスが妊娠していることを伝えにゴールドストーン王国に戻る予定なのだが…激怒し、あの魔法剣で刺されてもおかしくない状況になるかもしれない。
元々からして大反対されていたわけで、既成事実を先に作ってしまえば…と思っていたのは事実だが、十数年前の対決を思い出したコハクはラスをやわらかく抱きしめて髪を撫でた。
「お父様のことが心配なの?でもコーと私は結婚するんだから、赤ちゃんが先にできたって別にいいでしょ?」
「そうだけどさあ、あいつ怒るとマジ怖いし。ほらチビ、生クリームできたから盛り付け任せたぞ」
「うん、わかった」
様々な果実をたどたどしい手つきで盛り付けていくラスの顔つきは真剣そのもので、首を傾けてラスの頬にちゅっとキスをすると小さなため息をついた。
「結婚への道のりはまだまだ遠いなー」
「なあチビ、どこも痛くないか?つわりは?だるくないか?」
「大丈夫だよ。でも酸っぱいものが食べたいかも」
「!じゃあブルーベリーも入れよう。イチゴとオレンジとブルーベリーとキウイとレモンと…あと、えーと」
戸棚や冷蔵庫の中をがさがさやり始めたコハクは本当に心配性で、ラスはタオルで手を拭きながらしゃがんでいるコハクの背中にのしっと覆い被さった。
「ん?チビ?どした?」
「ちょっと肩の力抜いた方がいいよ。気分が悪くなったらちゃんと言うから。ね?」
「でもさあ…チビはすぐ走るし、すぐ転ぶし、目が離せねんだよ。じっとしてくんねえし…」
「じっとしてたらいいの?頑張るけど…お腹が大きくなったらいやでもじっとしてなきゃいけないんだし…コーはいいパパになりそうだね」
誉められてラスにわからないようにでれっと鼻の下を伸ばしつつも、振り返った時には真面目ぶった表情を作り、ラスの鼻を甘噛みした。
「いいパパになるのは確定だけど、俺がパパだってのをカイが認めてくれるかなあ」
今1番心配なのはそのことだ。
明日、ラスが妊娠していることを伝えにゴールドストーン王国に戻る予定なのだが…激怒し、あの魔法剣で刺されてもおかしくない状況になるかもしれない。
元々からして大反対されていたわけで、既成事実を先に作ってしまえば…と思っていたのは事実だが、十数年前の対決を思い出したコハクはラスをやわらかく抱きしめて髪を撫でた。
「お父様のことが心配なの?でもコーと私は結婚するんだから、赤ちゃんが先にできたって別にいいでしょ?」
「そうだけどさあ、あいつ怒るとマジ怖いし。ほらチビ、生クリームできたから盛り付け任せたぞ」
「うん、わかった」
様々な果実をたどたどしい手つきで盛り付けていくラスの顔つきは真剣そのもので、首を傾けてラスの頬にちゅっとキスをすると小さなため息をついた。
「結婚への道のりはまだまだ遠いなー」