魔王と王女の物語②-Chain of destiny-【完】
パフェ用のグラスにたっぷりと入った生クリームとアイスクリーム、そして酸っぱい系の果実がてんこ盛りに乗ったパフェを前にデスは首を傾けていた。
「ま、美味いかどうか味はわかんねえだろうけど食えよ。チビが作ったんだからな。残したらそのフード剥いで太陽の下に放り出すぞ」
「………食べる」
ディナーの前にデザート…
少々順番は違ったが、ラスが作ったパフェは食卓についた皆を喜ばせ、特に喜んだのは当然のことだが、魔王だった。
「チビ、チェリーやるよ。あーん」
「あーん」
ぱかっと開けた口にチェリーを入れると、今度はラスがイチゴを口に入れてくれて魔王、幸せの絶頂。
いつもなら呆れて言葉も出ない面々は、今日は違うものに注目していた。
…デスだ。
デスのために、とラスが部屋を明るくするのを拒んで蝋燭だけにしたため、コハクと同等…いや、それ以上に真っ黒な出で立ちのデスは暗闇に紛れてなお不気味さを醸し出していた。
が、暗くなればデスの素顔を拝めるかもしれないという誘惑に勝てなかったラスはパフェを持ってデスの隣に移動すると、スプーンにオレンジを乗せてデスに分けてやり、魔王、超嫉妬。
「チビ、そいつに構うなって。お前これ食ったら帰れよな。わかったか?」
「………わかった」
「ねえデスさん、外も暗くなったし、部屋の中も暗いし…あのね、何が言いたいかって言うとね」
どうやったらデスが素顔を見せてくれるのか、必死になってデスを口説こうとしているのが許せないコハクは無言で立ち上がるとデスの背後に立ち、いきなりフードを掴んで背中に払うと、はじめてその素顔が皆の前に晒された。
「わあ…、すっごく綺麗な顔してる…。どうしていつもフードを被ってるの?」
――顔を覗き込んだ時に少しだけどんな風貌かは知っていたが…
黒髪はコハクよりは短く、すっきりとした鼻梁と少し赤い薄い唇、そして垂れた目元はいかにも気性が穏やかで優しそうな男に見える。
実は面食いなラスの目がハートになっているのを見たコハクは、再びデスにフードを被せるとラスを抱っこしてデスから1番離れた席へと移動した。
「コー、もっとお話したいっ」
「だーめー!デスお前早く帰れって!かーえーれー!」
魔王だけの帰れコールが始まり、面々は呆れ果ててパフェに集中した。
「ま、美味いかどうか味はわかんねえだろうけど食えよ。チビが作ったんだからな。残したらそのフード剥いで太陽の下に放り出すぞ」
「………食べる」
ディナーの前にデザート…
少々順番は違ったが、ラスが作ったパフェは食卓についた皆を喜ばせ、特に喜んだのは当然のことだが、魔王だった。
「チビ、チェリーやるよ。あーん」
「あーん」
ぱかっと開けた口にチェリーを入れると、今度はラスがイチゴを口に入れてくれて魔王、幸せの絶頂。
いつもなら呆れて言葉も出ない面々は、今日は違うものに注目していた。
…デスだ。
デスのために、とラスが部屋を明るくするのを拒んで蝋燭だけにしたため、コハクと同等…いや、それ以上に真っ黒な出で立ちのデスは暗闇に紛れてなお不気味さを醸し出していた。
が、暗くなればデスの素顔を拝めるかもしれないという誘惑に勝てなかったラスはパフェを持ってデスの隣に移動すると、スプーンにオレンジを乗せてデスに分けてやり、魔王、超嫉妬。
「チビ、そいつに構うなって。お前これ食ったら帰れよな。わかったか?」
「………わかった」
「ねえデスさん、外も暗くなったし、部屋の中も暗いし…あのね、何が言いたいかって言うとね」
どうやったらデスが素顔を見せてくれるのか、必死になってデスを口説こうとしているのが許せないコハクは無言で立ち上がるとデスの背後に立ち、いきなりフードを掴んで背中に払うと、はじめてその素顔が皆の前に晒された。
「わあ…、すっごく綺麗な顔してる…。どうしていつもフードを被ってるの?」
――顔を覗き込んだ時に少しだけどんな風貌かは知っていたが…
黒髪はコハクよりは短く、すっきりとした鼻梁と少し赤い薄い唇、そして垂れた目元はいかにも気性が穏やかで優しそうな男に見える。
実は面食いなラスの目がハートになっているのを見たコハクは、再びデスにフードを被せるとラスを抱っこしてデスから1番離れた席へと移動した。
「コー、もっとお話したいっ」
「だーめー!デスお前早く帰れって!かーえーれー!」
魔王だけの帰れコールが始まり、面々は呆れ果ててパフェに集中した。