魔王と王女の物語②-Chain of destiny-【完】
デスは目を丸くしてラスが差し出したレザーのグローブに見入った。
艶光りしていていかにも手触りがよさそうだ。
受け取らずにいるとラスの頬が膨れて無理矢理胸に押し付けられてしまうと、やっぱりしっとりと手に馴染むグローブを骨の指先で撫でた。
「………手袋…」
「うん、そう。それしてたらデスが気にしてる骨の指が見えないでしょ?ねえ嵌めてみて。絶対似合うと思うから」
「…………プレゼント…」
誰かから何かを貰ったのは、これがはじめて。
ラスが自分のことを気にしてくれて贈ってくれたグローブをゆるゆると手に嵌めると、なんだか心がふわふわとした。
「いやだけど似合ってんじゃん。より死神っぽくなったぜ」
「………ありがと…」
若干声が上ずったデスは、にこにこ笑顔でベッドに腰掛けたラスのパンプスを脱がせているコハクの隣に膝を抱えて座ると笑顔を見せた。
「……ありがと」
「俺はなーんにもしてねえし。お前も表情が増えていい感じになってきたな。いい子いい子してやる!」
「…………痛い」
フードを脱がされるとがしがしと力強く頭を撫でられて髪がぼさぼさになると、ラスはベッドに大の字になってデスの手をちらっと見た。
――デスは嬉しそうにグローブを見つめていて、とても喜んでくれたことが嬉しかったラスは魚のように跳ねて起き上がると、デスの頬にちゅっとキスをして、魔王、絶叫。
「ああーーっ!デス!お前チビに何してんだよ!」
「……したの…俺じゃない…。でも気持ちいい…」
「気持ちいいの?じゃあもっとしたげる」
調子に乗ったラスがデスの顔中キスをしまくり、憤死しそうになっているコハクの手を引っ張るとベッドに引きずり込んだ。
そうしながらふんわりはにかんでいるデスに手を振って笑いかけた。
「それしてたらもっと自信持てるよ。デスはかっこいいし、顔上げて歩けば女の子が沢山寄ってくるようになるよ。…あ、でもそれちょっとヤだな。私やきもち妬いちゃうかも」
「なんでチビがやきもち妬くんだよ。あーもーっ、早く出てけ!俺はチビとこれからイロイロすんの!耳塞いで寝ろ!」
「………うん。お休み、なさい…」
言われた通り早速両手で耳を塞いだデスが部屋を出て行く。
部屋を出たデスは、誰にも見せたことのない最高の笑顔を浮かべていた。
艶光りしていていかにも手触りがよさそうだ。
受け取らずにいるとラスの頬が膨れて無理矢理胸に押し付けられてしまうと、やっぱりしっとりと手に馴染むグローブを骨の指先で撫でた。
「………手袋…」
「うん、そう。それしてたらデスが気にしてる骨の指が見えないでしょ?ねえ嵌めてみて。絶対似合うと思うから」
「…………プレゼント…」
誰かから何かを貰ったのは、これがはじめて。
ラスが自分のことを気にしてくれて贈ってくれたグローブをゆるゆると手に嵌めると、なんだか心がふわふわとした。
「いやだけど似合ってんじゃん。より死神っぽくなったぜ」
「………ありがと…」
若干声が上ずったデスは、にこにこ笑顔でベッドに腰掛けたラスのパンプスを脱がせているコハクの隣に膝を抱えて座ると笑顔を見せた。
「……ありがと」
「俺はなーんにもしてねえし。お前も表情が増えていい感じになってきたな。いい子いい子してやる!」
「…………痛い」
フードを脱がされるとがしがしと力強く頭を撫でられて髪がぼさぼさになると、ラスはベッドに大の字になってデスの手をちらっと見た。
――デスは嬉しそうにグローブを見つめていて、とても喜んでくれたことが嬉しかったラスは魚のように跳ねて起き上がると、デスの頬にちゅっとキスをして、魔王、絶叫。
「ああーーっ!デス!お前チビに何してんだよ!」
「……したの…俺じゃない…。でも気持ちいい…」
「気持ちいいの?じゃあもっとしたげる」
調子に乗ったラスがデスの顔中キスをしまくり、憤死しそうになっているコハクの手を引っ張るとベッドに引きずり込んだ。
そうしながらふんわりはにかんでいるデスに手を振って笑いかけた。
「それしてたらもっと自信持てるよ。デスはかっこいいし、顔上げて歩けば女の子が沢山寄ってくるようになるよ。…あ、でもそれちょっとヤだな。私やきもち妬いちゃうかも」
「なんでチビがやきもち妬くんだよ。あーもーっ、早く出てけ!俺はチビとこれからイロイロすんの!耳塞いで寝ろ!」
「………うん。お休み、なさい…」
言われた通り早速両手で耳を塞いだデスが部屋を出て行く。
部屋を出たデスは、誰にも見せたことのない最高の笑顔を浮かべていた。