魔王と王女の物語②-Chain of destiny-【完】
近頃ラスの弾けるような笑顔を見れていないコハクは、自分が調合した薬でラスの可愛い顔に笑顔が戻ってくるのを想像しただけで大コーフンしていた。
「後は何と何が必要なんだ?成分が書いてある本よこせ!」
「……俺が調合する…」
「駄目!俺!」
「…俺…」
ひとしきり押し問答が続いた結果、デスがふてくされてまん丸になり、勝利のガッツポーズを作ったコハクは、デスの自宅に着くなり戸棚から必要な材料を集めて盤石の体制を整えた。
「チビに“コー、ありがとう!大好き!”なんて言われたらもう俺…爆発する!絶対!」
「……早く…」
ノッてくれないデスが一冊の本を差し出すと、相変わらずあれこれ楽しい妄想ばかりを繰り広げつつも手はてきぱきと動き、改めてデスを感心させた。
「……魔王…やっぱりすごい…」
「見直したか?ふふん、俺は天才だからなんでもできるってわけよ。しっかし…ゲヘナの炎?こんなの手に入る奴なんざ一握りだろ」
煉獄の炎…それがゲヘナ。
炎と相性の良いコハクは炎にまつわる様々な魔法を会得せんと魔界よりもさらに最下層の地獄にまで乗り込み、禁術が書かれた本を手に入れた。
ただ興味があって手に入れただけなので使ったことは今までなかったが…ラスのためにできることがまたひとつ、増えた。
「これとこれを入れて、ゲヘナの炎か。ふうん、面白ぇな」
マンドラゴラを含む劇薬ばかりを壺に投入してすりつぶし、最後に人差し指を翳すと、その先から蝋のような紫色の炎がぽとりと落ちた。
瞬間、ごうと音を立ててすりつぶした粉が発火したが、ゆらゆらと揺れる炎を2人で見つめながら2人が想像したのは…ラスの笑顔だ。
「チビが笑ってねえと俺も笑えねえ。チビが喜んでくれる顔が見たいんだ。お前もそうだろ?」
「………うん…」
素直すぎる死神がこくりと頷き、コハクが肩を抱いた時…炎が収束して消えると、壺の底に一握りの黄色い粉が残った。
ただ、コハクもデスもいきなりこれをラスに飲ませるようなまねはしない。
まずは自分たちが、実験台だ。
「俺が飲んで苦しむようだったら、これを。解毒剤も作っておいた」
同時進行で解毒剤を作っていたコハクはデスの手に白い粉を押し付けた。
「大丈夫だったらお前も飲んでみろ。その白い顔色が良くなるかもだぜ」
むすり。
「後は何と何が必要なんだ?成分が書いてある本よこせ!」
「……俺が調合する…」
「駄目!俺!」
「…俺…」
ひとしきり押し問答が続いた結果、デスがふてくされてまん丸になり、勝利のガッツポーズを作ったコハクは、デスの自宅に着くなり戸棚から必要な材料を集めて盤石の体制を整えた。
「チビに“コー、ありがとう!大好き!”なんて言われたらもう俺…爆発する!絶対!」
「……早く…」
ノッてくれないデスが一冊の本を差し出すと、相変わらずあれこれ楽しい妄想ばかりを繰り広げつつも手はてきぱきと動き、改めてデスを感心させた。
「……魔王…やっぱりすごい…」
「見直したか?ふふん、俺は天才だからなんでもできるってわけよ。しっかし…ゲヘナの炎?こんなの手に入る奴なんざ一握りだろ」
煉獄の炎…それがゲヘナ。
炎と相性の良いコハクは炎にまつわる様々な魔法を会得せんと魔界よりもさらに最下層の地獄にまで乗り込み、禁術が書かれた本を手に入れた。
ただ興味があって手に入れただけなので使ったことは今までなかったが…ラスのためにできることがまたひとつ、増えた。
「これとこれを入れて、ゲヘナの炎か。ふうん、面白ぇな」
マンドラゴラを含む劇薬ばかりを壺に投入してすりつぶし、最後に人差し指を翳すと、その先から蝋のような紫色の炎がぽとりと落ちた。
瞬間、ごうと音を立ててすりつぶした粉が発火したが、ゆらゆらと揺れる炎を2人で見つめながら2人が想像したのは…ラスの笑顔だ。
「チビが笑ってねえと俺も笑えねえ。チビが喜んでくれる顔が見たいんだ。お前もそうだろ?」
「………うん…」
素直すぎる死神がこくりと頷き、コハクが肩を抱いた時…炎が収束して消えると、壺の底に一握りの黄色い粉が残った。
ただ、コハクもデスもいきなりこれをラスに飲ませるようなまねはしない。
まずは自分たちが、実験台だ。
「俺が飲んで苦しむようだったら、これを。解毒剤も作っておいた」
同時進行で解毒剤を作っていたコハクはデスの手に白い粉を押し付けた。
「大丈夫だったらお前も飲んでみろ。その白い顔色が良くなるかもだぜ」
むすり。