魔王と王女の物語②-Chain of destiny-【完】
ほとんどベッドの上から動くことができない。
活発な性質のラスはそれが悔しくて、目が覚めるなり傍に居てくれていたリロイの手をぎゅっと握った。
「お散歩したいな」
「駄目。影が戻って来るまで安静にしていて。きっともうすぐ戻って来るから」
「コー…私を置いてどこに行っちゃったの…?」
「さあ、どこへ行くかは聴いてないけど…。じゃあ、つわりが治まったら1度クリスタルパレスに行こうよ。最上階まで建設が進んでるんだよ」
ラスを元気づけようとして、現段階での成果を報告し始めると、ラスは身を乗り出して瞳を輝かせながら話に聞き入った。
季節はもう春から初夏への移り変わり。
コロニー生活の人々は寒さに凍えることもなく、街にそびえ立つ縦長のマンションに期待を膨らませている。
マンションが完成すれば、現在コロニーで居住を待っている人々全員が収容可能になる。
あとは、他薦自薦問わずの者の中からクリスタルパレスを治める王を選出すれば…クリスタルパレスの復興は全て、終了するのだ。
そして…コハクとラスがようやく結婚式を挙げることができる。
「わあ…行くっ。絶対行くっ!すっごく楽しみっ」
顔は青白いままだったが、気分が晴れたことで少し元気になったラスの手の甲を指でなぞっていると…
「おいてめえ、誰の許しを得て俺の天使ちゃんに触ってんだ?飛び蹴りすんぞ!」
「!コー!デス…?」
――突如赤い絨毯の上に真っ黒な魔法陣が浮かんだかと思ったら、そこからコハクとデスが生えてきたので驚いて声を上げると、何故かリロイが腰を浮かせて後ずさりをした。
ラスがきょとんとした顔でリロイを見上げると、リロイの腕には鳥肌が立ち、ぞくぞくと身体を震わせていた。
「リロイ?」
「か、影…お前…何をした?いつもと違う…」
「あー、わかっちゃった系?まあな、ちょっとハプニングがあってさ、強くなりました!」
その声色もいつもと違い、いつも通り低く艶やかな声ではあるが、絶対に聞き逃すことのできない強烈な存在感がこもっていた。
そんな中…相変らずきょとん顔をしているのはラスで、コハクがベッドに腰掛けてラスの頬にキスをして抱きしめると、耳元で囁いた。
「ただいま。チビのためにつわりに効く最強の薬を作って来たから飲んでもらえるか?」
魔王耐性、健在。
活発な性質のラスはそれが悔しくて、目が覚めるなり傍に居てくれていたリロイの手をぎゅっと握った。
「お散歩したいな」
「駄目。影が戻って来るまで安静にしていて。きっともうすぐ戻って来るから」
「コー…私を置いてどこに行っちゃったの…?」
「さあ、どこへ行くかは聴いてないけど…。じゃあ、つわりが治まったら1度クリスタルパレスに行こうよ。最上階まで建設が進んでるんだよ」
ラスを元気づけようとして、現段階での成果を報告し始めると、ラスは身を乗り出して瞳を輝かせながら話に聞き入った。
季節はもう春から初夏への移り変わり。
コロニー生活の人々は寒さに凍えることもなく、街にそびえ立つ縦長のマンションに期待を膨らませている。
マンションが完成すれば、現在コロニーで居住を待っている人々全員が収容可能になる。
あとは、他薦自薦問わずの者の中からクリスタルパレスを治める王を選出すれば…クリスタルパレスの復興は全て、終了するのだ。
そして…コハクとラスがようやく結婚式を挙げることができる。
「わあ…行くっ。絶対行くっ!すっごく楽しみっ」
顔は青白いままだったが、気分が晴れたことで少し元気になったラスの手の甲を指でなぞっていると…
「おいてめえ、誰の許しを得て俺の天使ちゃんに触ってんだ?飛び蹴りすんぞ!」
「!コー!デス…?」
――突如赤い絨毯の上に真っ黒な魔法陣が浮かんだかと思ったら、そこからコハクとデスが生えてきたので驚いて声を上げると、何故かリロイが腰を浮かせて後ずさりをした。
ラスがきょとんとした顔でリロイを見上げると、リロイの腕には鳥肌が立ち、ぞくぞくと身体を震わせていた。
「リロイ?」
「か、影…お前…何をした?いつもと違う…」
「あー、わかっちゃった系?まあな、ちょっとハプニングがあってさ、強くなりました!」
その声色もいつもと違い、いつも通り低く艶やかな声ではあるが、絶対に聞き逃すことのできない強烈な存在感がこもっていた。
そんな中…相変らずきょとん顔をしているのはラスで、コハクがベッドに腰掛けてラスの頬にキスをして抱きしめると、耳元で囁いた。
「ただいま。チビのためにつわりに効く最強の薬を作って来たから飲んでもらえるか?」
魔王耐性、健在。