魔王と王女の物語②-Chain of destiny-【完】
コハクの滑らかな首筋…綺麗な鎖骨…肩から腕にかけてのライン――

神は何故こんなにも美しい男を生み出したのかと思うほどに全てが完璧なコハクを不器用に襲っていたラスは、震える甘い息を吐きながら、何度もキスをしていた。

約束通りコハクはじっとしてくれているが、瞬きをしていないのか…ずっとずっとその間見つめられ続けて、何度も高揚感の波に溺れそうになる。


「コー…見ないで…見ないでったら…」


「なんで?すっげ可愛くて綺麗だ。チビに襲われるなんて滅多にねえ経験じゃんか。また不器用さがたまんね。…逆襲してもいっか?」


「え?駄目、駄目、駄目だったら、コー…!」


形勢逆転して今度はコハクがラスを押し倒して覆い被さったが、乱暴さは一切見られず、首筋に唇を這わせてくすぐると、ラスが笑い声を上げた。

ぎゅっと抱きしめているうちに荒い息を収まってきて、ほっとした隙をついてラスの身体をゆっくり揺らし始めると、コハクの作り出すリズムにまた一気に身体が熱くなって声を抑えられなくなったラスがコハクの爪に背中を立てて耐える。

そうしながらも、腹を圧迫しないようにしてくれているコハクに感謝して、互いに荒い息を吐きながら舌を絡め合ってベッドに沈んだ。


「ベビー…びっくりしなかったかな」


「へーきだろ。俺とチビが愛し合ってんのを喜んでくれてるはず。俺もチョー嬉しかった。これでしばらく我慢してられる」


「コー…我慢できなくなって浮気しちゃいやだから。私に隠れてまたエリノアたちとこんなことしちゃいやなんだから。その時は私ひとりでベビーを育てるから」


「!な…そんなことしねえって。ほらチビ、ほっぺ膨らませんなって。俺のこと信じてくれよ。な?ほら、ネグリジェ着せてやるよ」


ラスを膝に乗せて起き上がると、用意していたピンクのネグリジェをラスに着せて、また温かいベッドに潜る。

さっきラスが言ったように、カイとソフィーの間に子供が生まれれば後継ぎ問題も解消できるし、ラスに弟か妹ができてさらに喜ぶことだろう。

常にラスの幸せしか考えていないコハクは、ラスと指を絡め合ってとろとろし始めた小さな身体を抱きしめた。


「チビの部屋に作られた子供部屋は弟か妹のものになりそうだな」


「それでもいいよね。でもあのお部屋素敵だったから…真似しちゃおっかな…」


話している途中に寝てしまったラスの寝顔を見ていると、眠たくなったコハクも欠伸をして、ラスの頬にキスをして腕に抱き込んだ。
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