魔王と王女の物語②-Chain of destiny-【完】
ラスが白いショルダーバッグをとても大切そうに胸に抱きしめていることをグリーンリバーを出る前から知っていたコハクは、大聖堂の地下にある控室に着くなり、そわそわしているラスを背中から抱きしめながら聴いてみた。
「チビ、そのバッグの中身は何が入ってるんだ?」
「えっ!?な、なんにも入ってないよっ。別にティアラに内緒にしてることなんてひとつもないんだからっ。…コー、魔法を使って私の心を覗いたのっ?」
ぷうっと頬を膨らませて背伸びをしながら抗議してくるラスの可愛らしさにでれっとなったコハクは、ソファーに座ってリラックスしているカイとソフィーの隣にラスを座らせると、にやりと笑った。
「チビのことならなんでもわかるし。ボインには内緒にしておくから教えろよ。どうせこの後ばれるんだろ?」
「うん…そうだけど…笑わないでね?」
「笑わねえから教えてくれよ。な?」
目尻を下げて優しく笑いかけてくれたコハクの赤い瞳をじっと見つめていたラスは、ようやく観念してバッグのボタンを外すと、中から秘密にしていたものを取り出した。
コハクたちはそれを見て目を見張り、恥ずかしがったラスがまたすぐにバッグの中に戻してしまうと、カイとコハクが押し合いへし合いをしながらバッグに手を伸ばす。
「チビ…今のって…すげえじゃん!」
「や、やっぱり持って来るんじゃなかった!ティアラのために頑張って作ったんだけど…やっぱりうまく作れなくて…」
「よくできていたと思うよ。きっとティアラ王女も喜んでくれるだろうから、見せてあげなさい」
ぎゃあぎゃあ騒いでいると、隣の新郎新婦の控室にまで騒ぎ声が聴こえたのか、ノックの音がした途端、ラスたちはぴたりと動きを止めて息を潜めた。
「ラス、入るわよ?騒がしいけどどうし…ラス…?」
「てぃ、ティアラ…あ、あのね?」
コハクに肩を抱かれてティアラの前まで連れ出されたラスは、また躊躇しながらも怖ず怖ずとバッグの中に手を入れて、壊れないようにそっとそれをティアラの前に差し出した。
「ラス…これ…花冠…?」
「うん…そうなの。結婚式の時につけてもらおうと思って作ったんだけど…わたし的にはすごく上手に作れたんだけど…見なかったことにしてっ」
「そんなことないわ、素敵…!ラス…ありがとう。私この花冠をつけて結婚式を挙げたいわ。もらってもいい?」
「!うんっ!ありがとうティアラっ」
喜ぶラスとティアラが抱き合い、瞳を細めて見守っていたコハクとカイは、ラスの花嫁姿を想像して密かに鼻の下を伸ばしていた。
「チビ、そのバッグの中身は何が入ってるんだ?」
「えっ!?な、なんにも入ってないよっ。別にティアラに内緒にしてることなんてひとつもないんだからっ。…コー、魔法を使って私の心を覗いたのっ?」
ぷうっと頬を膨らませて背伸びをしながら抗議してくるラスの可愛らしさにでれっとなったコハクは、ソファーに座ってリラックスしているカイとソフィーの隣にラスを座らせると、にやりと笑った。
「チビのことならなんでもわかるし。ボインには内緒にしておくから教えろよ。どうせこの後ばれるんだろ?」
「うん…そうだけど…笑わないでね?」
「笑わねえから教えてくれよ。な?」
目尻を下げて優しく笑いかけてくれたコハクの赤い瞳をじっと見つめていたラスは、ようやく観念してバッグのボタンを外すと、中から秘密にしていたものを取り出した。
コハクたちはそれを見て目を見張り、恥ずかしがったラスがまたすぐにバッグの中に戻してしまうと、カイとコハクが押し合いへし合いをしながらバッグに手を伸ばす。
「チビ…今のって…すげえじゃん!」
「や、やっぱり持って来るんじゃなかった!ティアラのために頑張って作ったんだけど…やっぱりうまく作れなくて…」
「よくできていたと思うよ。きっとティアラ王女も喜んでくれるだろうから、見せてあげなさい」
ぎゃあぎゃあ騒いでいると、隣の新郎新婦の控室にまで騒ぎ声が聴こえたのか、ノックの音がした途端、ラスたちはぴたりと動きを止めて息を潜めた。
「ラス、入るわよ?騒がしいけどどうし…ラス…?」
「てぃ、ティアラ…あ、あのね?」
コハクに肩を抱かれてティアラの前まで連れ出されたラスは、また躊躇しながらも怖ず怖ずとバッグの中に手を入れて、壊れないようにそっとそれをティアラの前に差し出した。
「ラス…これ…花冠…?」
「うん…そうなの。結婚式の時につけてもらおうと思って作ったんだけど…わたし的にはすごく上手に作れたんだけど…見なかったことにしてっ」
「そんなことないわ、素敵…!ラス…ありがとう。私この花冠をつけて結婚式を挙げたいわ。もらってもいい?」
「!うんっ!ありがとうティアラっ」
喜ぶラスとティアラが抱き合い、瞳を細めて見守っていたコハクとカイは、ラスの花嫁姿を想像して密かに鼻の下を伸ばしていた。