魔王と王女の物語②-Chain of destiny-【完】
ベビーがあまりにも大人しいので、ベビーベッドからいつも寝ているベッドに移したラスは、すやすやと眠っているベビーの寝顔を飽きもせずにずっと見つめていた。
そしてコハクは、そんな幸せそうなラスの顔を飽きもせず、隣で見つめていた。
ラスが気付いて視線を上げると、頬杖を突いていたコハクは、ラスに顔を寄せてキスを求める。
「もうどこも痛くないか?ちょっと腹触らせろよ」
「どこも痛くないよ。お腹はぺったんこになっちゃったけど、ウェディングドレス着るために体重落とさなくっちゃ」
「落とさなくてもいいって、チビは元々がりがりだったんだからさ。チビ、こっち向けって」
「え?ん……ん……んん…っ」
またベビーに視線を落としたラスの顎に手を添えて上げさせたコハクは、優しくラスの唇を奪い、その後舌を絡めて音が鳴るような情熱的なキスへと移行した。
ラスを食らうような勢いでキスをしていると、頭上の両親のキスシーンに嫉妬したのか、ベビーが大きな声を上げた。
「んきゃっ」
「おっと、ごめんって。やっぱ俺の最大のライバルはお前みたいだな」
「コー…もう終わり?もっとして…」
「挑発すんなって、まだまだ我慢しなきゃいけねんだからさ。でもさ、俺だってチビに触りたいし。キスくらいいいだろ?」
許しを請うと、ベビーはしばらくむずむず身体を動かした後、眠ってしまった。
コハクとラスは笑い合い、ベビーを潰さないように細心の注意を払いながらラスを抱き寄せて、ラスの大きな瞳を見つめた。
家族を生んでくれた、大切な女――
ずっと唇を見つめてくるラスにまた顔を近付けて、小さなキスを繰り返しながら、親子で過ごせる最高の時を楽しむ。
「ベビーが夜泣きしても俺があやすから、チビはぐっすり寝ていいぜ。あと数日はベッドから降りるなよ、俺が全部やっから」
「ベビーを独り占めする気なんでしょ、絶対駄目なんだからっ。コー、お腹空いたら言ってね、お乳あげるから」
「へっ!?や、やめろよな、俺をからかうなよ。チビ…明日からいつも以上に楽しい毎日が始まる。ありがとな」
「私の方こそ。コー、親子で寝ようよ」
…嬉しくて眠れるわけがない。
毎日寝不足になったって構わない、と思いながら、朝までラスとベビーの寝顔を見つめ続けた。
そしてコハクは、そんな幸せそうなラスの顔を飽きもせず、隣で見つめていた。
ラスが気付いて視線を上げると、頬杖を突いていたコハクは、ラスに顔を寄せてキスを求める。
「もうどこも痛くないか?ちょっと腹触らせろよ」
「どこも痛くないよ。お腹はぺったんこになっちゃったけど、ウェディングドレス着るために体重落とさなくっちゃ」
「落とさなくてもいいって、チビは元々がりがりだったんだからさ。チビ、こっち向けって」
「え?ん……ん……んん…っ」
またベビーに視線を落としたラスの顎に手を添えて上げさせたコハクは、優しくラスの唇を奪い、その後舌を絡めて音が鳴るような情熱的なキスへと移行した。
ラスを食らうような勢いでキスをしていると、頭上の両親のキスシーンに嫉妬したのか、ベビーが大きな声を上げた。
「んきゃっ」
「おっと、ごめんって。やっぱ俺の最大のライバルはお前みたいだな」
「コー…もう終わり?もっとして…」
「挑発すんなって、まだまだ我慢しなきゃいけねんだからさ。でもさ、俺だってチビに触りたいし。キスくらいいいだろ?」
許しを請うと、ベビーはしばらくむずむず身体を動かした後、眠ってしまった。
コハクとラスは笑い合い、ベビーを潰さないように細心の注意を払いながらラスを抱き寄せて、ラスの大きな瞳を見つめた。
家族を生んでくれた、大切な女――
ずっと唇を見つめてくるラスにまた顔を近付けて、小さなキスを繰り返しながら、親子で過ごせる最高の時を楽しむ。
「ベビーが夜泣きしても俺があやすから、チビはぐっすり寝ていいぜ。あと数日はベッドから降りるなよ、俺が全部やっから」
「ベビーを独り占めする気なんでしょ、絶対駄目なんだからっ。コー、お腹空いたら言ってね、お乳あげるから」
「へっ!?や、やめろよな、俺をからかうなよ。チビ…明日からいつも以上に楽しい毎日が始まる。ありがとな」
「私の方こそ。コー、親子で寝ようよ」
…嬉しくて眠れるわけがない。
毎日寝不足になったって構わない、と思いながら、朝までラスとベビーの寝顔を見つめ続けた。