魔王と王女の物語②-Chain of destiny-【完】
繁華街は活気があり、魔物が経営する飲み屋は特に行列ができたりでラスを楽しませた。
だがコハクは繁華街の中を歩くだけに留まり、わざと街灯の少ない川沿いを歩いて暗がりの方に歩いて行く。
グリーンリバーの中心を流れる大河には幾つもの橋が架けられてあり、日中でも日が暮れても恋人たちの憩いの場所となっている。
犯罪率が極めて低いので、夜でも女性が出歩いていることが多く、闇に溶け込んだかのようなコハクは、闇にも負けない金の髪と白い肌のラスをベンチに降ろした。
「今度ベビーと3人でボートに乗って遊ぼうぜ。ま、その前に結婚式だな。カイんとこと小僧んとこと…あとあの野獣野郎とか、精霊界でチビを助けてくれた奴らも呼んでやろうか?」
「ほんとっ?うん、そうしてくれるととても嬉しいっ!身内だけで挙げるのもいいよね」
「いーや、駄目!チビが俺のもんだって証拠をみんなに見せつけねえとな。ここで盛大にやるんだ。道に花を敷き詰めて、その上を歩くってのはどうだ?」
「きゃあっ、素敵!でもコー…目立つの嫌いなのに…大丈夫?私が無理させてるんじゃ…」
ラスが腕に抱き着いてきながら気遣ってくれると、コハクはラスを膝に乗せて細い腰を抱いた。
ベビーを生んでからすっかり体型が戻ったように感じるが、今夜はこの目で確と確かめるのだ。
久々にラスと――
「1人目は男だったけど、次はぜってぇ女の子!それもチビそっくりの女の子じゃなきゃやだ!よし、今から産み分け法を探しておこう」
「私は男の子でも女の子でもいいよ。ベビーを生む時はすっごく痛かったのに、もう忘れちゃった。コーにもお産ができたらいいのにね」
「できるんなら絶対生みたい!そしたらチビの苦しみも分かち合ってやれるだろ」
優しく微笑したコハクにきゅんとしたラスは、コハクの唇にちゅっとキスをした。
するとコハクもついばむように何度もキスをして、ラスの頬を赤くさせる。
…求められているのがわかった。
求められることに、喜びに身体が震えた。
「…戻るか?戻ったら…俺が何するか、わかってるよな?」
「うん…わかってるよ。ねえコー…コーの好きなようにしていいよ。もうお腹の中には誰も居ないから」
「すぐ誰か居るようになるって。チビ、こっち向けよ」
ベンチから腰を上げたコハクはラスを抱っこしたまま城へと戻る道を歩き、数秒に1回はラスとキスをして、熱を高め合った。
だがコハクは繁華街の中を歩くだけに留まり、わざと街灯の少ない川沿いを歩いて暗がりの方に歩いて行く。
グリーンリバーの中心を流れる大河には幾つもの橋が架けられてあり、日中でも日が暮れても恋人たちの憩いの場所となっている。
犯罪率が極めて低いので、夜でも女性が出歩いていることが多く、闇に溶け込んだかのようなコハクは、闇にも負けない金の髪と白い肌のラスをベンチに降ろした。
「今度ベビーと3人でボートに乗って遊ぼうぜ。ま、その前に結婚式だな。カイんとこと小僧んとこと…あとあの野獣野郎とか、精霊界でチビを助けてくれた奴らも呼んでやろうか?」
「ほんとっ?うん、そうしてくれるととても嬉しいっ!身内だけで挙げるのもいいよね」
「いーや、駄目!チビが俺のもんだって証拠をみんなに見せつけねえとな。ここで盛大にやるんだ。道に花を敷き詰めて、その上を歩くってのはどうだ?」
「きゃあっ、素敵!でもコー…目立つの嫌いなのに…大丈夫?私が無理させてるんじゃ…」
ラスが腕に抱き着いてきながら気遣ってくれると、コハクはラスを膝に乗せて細い腰を抱いた。
ベビーを生んでからすっかり体型が戻ったように感じるが、今夜はこの目で確と確かめるのだ。
久々にラスと――
「1人目は男だったけど、次はぜってぇ女の子!それもチビそっくりの女の子じゃなきゃやだ!よし、今から産み分け法を探しておこう」
「私は男の子でも女の子でもいいよ。ベビーを生む時はすっごく痛かったのに、もう忘れちゃった。コーにもお産ができたらいいのにね」
「できるんなら絶対生みたい!そしたらチビの苦しみも分かち合ってやれるだろ」
優しく微笑したコハクにきゅんとしたラスは、コハクの唇にちゅっとキスをした。
するとコハクもついばむように何度もキスをして、ラスの頬を赤くさせる。
…求められているのがわかった。
求められることに、喜びに身体が震えた。
「…戻るか?戻ったら…俺が何するか、わかってるよな?」
「うん…わかってるよ。ねえコー…コーの好きなようにしていいよ。もうお腹の中には誰も居ないから」
「すぐ誰か居るようになるって。チビ、こっち向けよ」
ベンチから腰を上げたコハクはラスを抱っこしたまま城へと戻る道を歩き、数秒に1回はラスとキスをして、熱を高め合った。