魔王と王女の物語②-Chain of destiny-【完】
教会までの道のりは長くはなかったが、コハクが殊更ゆっくり歩くので、思ったより時間がかかる。
それに水晶のリングの効果で妖精が見えるようになったラスの周りには色とりどりの花の妖精が飛び交い、くすくすと笑い声を上げながら踊るように舞っていた。
その中にはベルルも一緒に居たので余計に手を伸ばそうとしたり話しかけようとしたりして、コハクに怒られた。
「チビ、他の奴らは妖精が見えねえんだから話しかけたり姿を目で追ったりすんのは誰も居ない時にしとけよ。そろそろ着くぜ」
「うん、わかった。コー、もうビーストさんや燕さんたちも教会に居るの?」
「ああ、最前列に居ると思うけど。小僧たちん時は一般人は参列できなかったけど、今日は一般人も入れるだけ入れたからな。俺の天使ちゃんのかーわいい姿をみんなに見てもらうんだ」
何故かコハクのネクタイ姿にときめいてしまうラスは、ネクタイを少し引っ張ってコハクの頬にキスをした。
周りからは歓声が沸き、ラスにキスを止められていたコハクはついその場で立ち止まって抗議をしてしまった。
「俺からはしちゃ駄目なのに、なんでチビだけ!」
「グロスや白粉が取れちゃうから!ほらコー、ほっぺにグロスがついちゃった」
白いレースのハンカチで結構な勢いで頬をごしごし拭われると、背中を叩かれてまた歩きつつも、ラスの耳元で低く艶やかな声で囁く。
「式やパーティーが終わって2人きりになったら…チビの身体に数えきれない程キスをして、キスマークも刻み込んでやる。それから数日は消えないだろうから、誰にも会わずに部屋に閉じ籠もるしかねえな。俺と2人で」
「きゃんっ!こ、コー、耳がくすぐったいからやめてっ!み、みんな見てるからっ」
これ以上はないというほどにセクシーで、また性格が悪そうなところが女に受けて、また失神者が続出する。
ラスが恥ずかしがるので余計に萌えに萌えたヘンタイ魔王は、ラスの花冠から垂れたレースを下げて皆から顔が見えないようにすると、白亜の大きな教会の前で立ち止まった。
「チビ、ここでお別れだ。俺は中で待ってるから、カイと一緒にバージンロードを歩いて来いよ。待ってるから」
赤い瞳が和らぎ、束の間軽いハグを交わすと、コハクは中へ入って行った。
そしてラスの隣にはいつの間にかカイが立ち、ラスの肩を抱いて腰を折ると顔を覗き込んだ。
「さあ行こうか、私のプリンセス…」
とうとう一人娘が、嫁に行く。
感慨深くなりながらも、誰よりも美しい愛娘に、胸が震えた。
それに水晶のリングの効果で妖精が見えるようになったラスの周りには色とりどりの花の妖精が飛び交い、くすくすと笑い声を上げながら踊るように舞っていた。
その中にはベルルも一緒に居たので余計に手を伸ばそうとしたり話しかけようとしたりして、コハクに怒られた。
「チビ、他の奴らは妖精が見えねえんだから話しかけたり姿を目で追ったりすんのは誰も居ない時にしとけよ。そろそろ着くぜ」
「うん、わかった。コー、もうビーストさんや燕さんたちも教会に居るの?」
「ああ、最前列に居ると思うけど。小僧たちん時は一般人は参列できなかったけど、今日は一般人も入れるだけ入れたからな。俺の天使ちゃんのかーわいい姿をみんなに見てもらうんだ」
何故かコハクのネクタイ姿にときめいてしまうラスは、ネクタイを少し引っ張ってコハクの頬にキスをした。
周りからは歓声が沸き、ラスにキスを止められていたコハクはついその場で立ち止まって抗議をしてしまった。
「俺からはしちゃ駄目なのに、なんでチビだけ!」
「グロスや白粉が取れちゃうから!ほらコー、ほっぺにグロスがついちゃった」
白いレースのハンカチで結構な勢いで頬をごしごし拭われると、背中を叩かれてまた歩きつつも、ラスの耳元で低く艶やかな声で囁く。
「式やパーティーが終わって2人きりになったら…チビの身体に数えきれない程キスをして、キスマークも刻み込んでやる。それから数日は消えないだろうから、誰にも会わずに部屋に閉じ籠もるしかねえな。俺と2人で」
「きゃんっ!こ、コー、耳がくすぐったいからやめてっ!み、みんな見てるからっ」
これ以上はないというほどにセクシーで、また性格が悪そうなところが女に受けて、また失神者が続出する。
ラスが恥ずかしがるので余計に萌えに萌えたヘンタイ魔王は、ラスの花冠から垂れたレースを下げて皆から顔が見えないようにすると、白亜の大きな教会の前で立ち止まった。
「チビ、ここでお別れだ。俺は中で待ってるから、カイと一緒にバージンロードを歩いて来いよ。待ってるから」
赤い瞳が和らぎ、束の間軽いハグを交わすと、コハクは中へ入って行った。
そしてラスの隣にはいつの間にかカイが立ち、ラスの肩を抱いて腰を折ると顔を覗き込んだ。
「さあ行こうか、私のプリンセス…」
とうとう一人娘が、嫁に行く。
感慨深くなりながらも、誰よりも美しい愛娘に、胸が震えた。