魔王と王女の物語②-Chain of destiny-【完】
村というよりは町だった。
あちこちで硫黄の匂いがしていて、しかも大声が聴こえる。
「また暴れ出したぞ!誰か捕まえろ!」
「食われるぞ、そいつの前に立つな!」
「?どうしたのかな、なんか忙しそうだね」
ドラゴンライダーの村は鉄柵に囲まれていて、入り口には鱗がびっしりついた朱色の鎧と顔が見えない重たそうな兜を被った男が2人立っていた。
時折騒ぎが起きている村の中を心配そうに覗いていたが…
ラス一行が茂みをかき分けて姿を現わすと、手にしていた三つ又の槍を構えて戦闘態勢に入った。
「何者だ!!……人間の…お、女?!」
「はじめまして、ラスって言います」
挨拶は基本。
ただし、村の雰囲気はおよそ和やかなものではなく、入り口を守っていたドラゴンライダーたちは人間2人とウサギ、リス、インコといったおかしな組み合わせに戸惑っていた。
「な、何をしに来た!」
「実は俺たち毒の沼を渡りたくて、船を造るために人手を貸してほしいんですけど…」
「今はそれどころじゃない!他をあたってくれ!」
「何かお手伝いできることはありませんか?」
兜の隙間から目だけが見えるのだが、2人がしきりにラスを気にしているのがわかる。
アンドリューたちのいやな予感は的中していて、ラスを除く面々はため息をついた。
「やっぱり…」
「え?え?」
ラスがフードを取るとドラゴンライダーたちはその可憐さに動揺したのかどぎまぎしてしまい、そして村の奥から…
「おい、そっちに行ったぞ!避難だ!避難しろ!!」
あちこちで注意を呼びかける大声が聴こえ、ドラゴンライダーたちの隙間から背伸びをして村の奥を覗き込むと…
「ぎゃぉーーーーーっ!」
「わっ!あれが…ドラゴン!?」
荒々しい足音を響かせ、手足が短く、山のような真っ黒な巨体に尖った角、長い尻尾のドラゴンがラスたちに向かって襲い掛かってきた。
「ラス!逃げて!」
アンドリューに手を引っ張られたが、ラスの脚は動かなかった。
…それは恐怖故に、ではなく…好奇心からだ。
「ラス!」
魔王含め全員が叫んだ。
あちこちで硫黄の匂いがしていて、しかも大声が聴こえる。
「また暴れ出したぞ!誰か捕まえろ!」
「食われるぞ、そいつの前に立つな!」
「?どうしたのかな、なんか忙しそうだね」
ドラゴンライダーの村は鉄柵に囲まれていて、入り口には鱗がびっしりついた朱色の鎧と顔が見えない重たそうな兜を被った男が2人立っていた。
時折騒ぎが起きている村の中を心配そうに覗いていたが…
ラス一行が茂みをかき分けて姿を現わすと、手にしていた三つ又の槍を構えて戦闘態勢に入った。
「何者だ!!……人間の…お、女?!」
「はじめまして、ラスって言います」
挨拶は基本。
ただし、村の雰囲気はおよそ和やかなものではなく、入り口を守っていたドラゴンライダーたちは人間2人とウサギ、リス、インコといったおかしな組み合わせに戸惑っていた。
「な、何をしに来た!」
「実は俺たち毒の沼を渡りたくて、船を造るために人手を貸してほしいんですけど…」
「今はそれどころじゃない!他をあたってくれ!」
「何かお手伝いできることはありませんか?」
兜の隙間から目だけが見えるのだが、2人がしきりにラスを気にしているのがわかる。
アンドリューたちのいやな予感は的中していて、ラスを除く面々はため息をついた。
「やっぱり…」
「え?え?」
ラスがフードを取るとドラゴンライダーたちはその可憐さに動揺したのかどぎまぎしてしまい、そして村の奥から…
「おい、そっちに行ったぞ!避難だ!避難しろ!!」
あちこちで注意を呼びかける大声が聴こえ、ドラゴンライダーたちの隙間から背伸びをして村の奥を覗き込むと…
「ぎゃぉーーーーーっ!」
「わっ!あれが…ドラゴン!?」
荒々しい足音を響かせ、手足が短く、山のような真っ黒な巨体に尖った角、長い尻尾のドラゴンがラスたちに向かって襲い掛かってきた。
「ラス!逃げて!」
アンドリューに手を引っ張られたが、ラスの脚は動かなかった。
…それは恐怖故に、ではなく…好奇心からだ。
「ラス!」
魔王含め全員が叫んだ。