魔王と王女の物語②-Chain of destiny-【完】
「それは朝やった牛の骨だ…それが刺さってたのか…だから暴れたんだな」
針といっても、ラスの腕ほどの太さがある骨だ。
その骨を引き抜いてドラゴンの口から這い出ると、ドラゴンはラスの顔を長い舌でぺろんと舐めた。
「きゃっ」
「こら、やめろ!」
アンドリューがラスの手を引いて入り口まで連れて行こうとし、ドラゴンライダーたちがドラゴンを取り囲んでラスから引き離そうとしたのだが…
真っ黒なドラゴンはどすどすと重たい足音を響かせてラスをくるりと取り囲むと尻尾も綺麗に丸くして座り込んだ。
「ら、ラス…危ないから離れて」
「でも大人しい子だよ?ごつごつしてるけどあったかーい。きゃっ、くすぐったいよ!」
またぺろぺろとラスの頬を舐め、ドラゴンライダーとアンドリューを唖然とさせたが、騒ぎを聴きつけてやって来た長老はすっかりラスに懐いてしまった黒いドラゴンを見て驚きの声を上げた。
「そいつを捕まえるのに10人以上が大けがを負ったというのに…。君にはライダーの素質があるようだな」
「え、乗れるの?じゃあ、あの火山まで運んでくれるととっても嬉しいな。そうすれば船を造らなくてもいいでしょ?」
「ぎゃあ!」
するとドラゴンがラスの言葉を理解したように鳴き、金色の瞳を細めてラスに顔を寄せた。
「まだ誰もその背に乗せたことがないのに…。俄かに信じられないが、そいつがやる気のようだから協力しよう。さあお嬢さん、湯を張った盥を持ってきたから浸かりなさい。そのドラゴンが見張りをしてくれるだろうから誰も覗いたりしない。食われたくないからな」
「うん、ありがとう!」
…まだ皆が居るというのにさっさとローブを脱ぎ、ドレスを脱ごうとしたので男たちは一斉に首の筋が違えそうな勢いで出口の方を見るとぎくしゃくと前進し始めた。
「アンドリューも一緒入る?」
「え!?お、俺はいいよ、小屋の外で待ってるから!」
「うん、じゃあ私が上がったら次入ってね!」
――そして遠く離れた四精霊が集まる城では…
「俺もチビをぺろぺろしてぇ!つかチビの肌を見るんじゃねえ!ぶっ飛ばすぞ!」
魔王、嫉妬しまくり。
針といっても、ラスの腕ほどの太さがある骨だ。
その骨を引き抜いてドラゴンの口から這い出ると、ドラゴンはラスの顔を長い舌でぺろんと舐めた。
「きゃっ」
「こら、やめろ!」
アンドリューがラスの手を引いて入り口まで連れて行こうとし、ドラゴンライダーたちがドラゴンを取り囲んでラスから引き離そうとしたのだが…
真っ黒なドラゴンはどすどすと重たい足音を響かせてラスをくるりと取り囲むと尻尾も綺麗に丸くして座り込んだ。
「ら、ラス…危ないから離れて」
「でも大人しい子だよ?ごつごつしてるけどあったかーい。きゃっ、くすぐったいよ!」
またぺろぺろとラスの頬を舐め、ドラゴンライダーとアンドリューを唖然とさせたが、騒ぎを聴きつけてやって来た長老はすっかりラスに懐いてしまった黒いドラゴンを見て驚きの声を上げた。
「そいつを捕まえるのに10人以上が大けがを負ったというのに…。君にはライダーの素質があるようだな」
「え、乗れるの?じゃあ、あの火山まで運んでくれるととっても嬉しいな。そうすれば船を造らなくてもいいでしょ?」
「ぎゃあ!」
するとドラゴンがラスの言葉を理解したように鳴き、金色の瞳を細めてラスに顔を寄せた。
「まだ誰もその背に乗せたことがないのに…。俄かに信じられないが、そいつがやる気のようだから協力しよう。さあお嬢さん、湯を張った盥を持ってきたから浸かりなさい。そのドラゴンが見張りをしてくれるだろうから誰も覗いたりしない。食われたくないからな」
「うん、ありがとう!」
…まだ皆が居るというのにさっさとローブを脱ぎ、ドレスを脱ごうとしたので男たちは一斉に首の筋が違えそうな勢いで出口の方を見るとぎくしゃくと前進し始めた。
「アンドリューも一緒入る?」
「え!?お、俺はいいよ、小屋の外で待ってるから!」
「うん、じゃあ私が上がったら次入ってね!」
――そして遠く離れた四精霊が集まる城では…
「俺もチビをぺろぺろしてぇ!つかチビの肌を見るんじゃねえ!ぶっ飛ばすぞ!」
魔王、嫉妬しまくり。