魔王と王女の物語②-Chain of destiny-【完】
ラスの後をついて回る黒いドラゴンは、しきりに上体を起こして胸を張ると、ラスを見降ろしては何か言いたげに首を上下に振っていた。
「?どうしたのかな、まだどこか痛いのかな?」
「いや、そいつは君と絆を交わしたがっているんだ。つまりライダーになってほしいんだよ」
今まで女性のライダーは居ない。
ドラゴンは凶暴だし女性の肉が好物だし、危険だ。
心臓のある部分が金色に光り、そこを触ってほしいらしく、ただラスは触ってやりたかったのだが…ここには長く居るつもりはない。
心を鬼にしてドラゴンの胸に抱き着き、言い聞かせた。
「大切な人が待ってるの。すぐに会いに行きたいの。だからあなたとずっと一緒に居られないの。でも助けてほしいの。…駄目?やっぱり我が儘言ってるよね?」
「…くぅ……」
悲しそうな声で鳴き、それでもラスの言いたいことは伝わったらしく、広場のたき火の前で相変わらずラスにべったり張り付いて座ると光っていた心臓の光が消えた。
「今度はあなたに会いに来るから。今日はずっと一緒に居ようね。ほら、ウサギさんたちも今日はここで一緒に寝よ」
「で、でも…」
「ね、食べたりしないよね。この子優しいから大丈夫。おいで」
大人しくなったとはいえ、いつ暴れてもおかしくない黒いドラゴンの回りにはドラゴンライダーたちがいつ緊急事態が起きてもいいように備えていた。
…というのは言い訳で、絆を結びたがっている相手を食うことは絶対にない。
彼らの目当ては、実際のところラスだった。
「これを着て下さい」
「これは美味しいですよ」
毛布や美味しい果物などが次々とラスの前に届けられ、たき火の炎を見つめながらコハクのことをドラゴンに教えてやりながら腹に背中を預けた。
「コーもあなたみたいに真っ黒だから気が合うかも。早く会いたいな…早く………すぅ、すぅ…」
ラスが寝入ってしまい、ドラゴンも金色の瞳を閉じて地面に顎を置いて眠る態勢になった。
ドラゴンに惚れられた女――
――コハクは水鏡の前で、笑っていた。
「さすがは俺の女」
「?どうしたのかな、まだどこか痛いのかな?」
「いや、そいつは君と絆を交わしたがっているんだ。つまりライダーになってほしいんだよ」
今まで女性のライダーは居ない。
ドラゴンは凶暴だし女性の肉が好物だし、危険だ。
心臓のある部分が金色に光り、そこを触ってほしいらしく、ただラスは触ってやりたかったのだが…ここには長く居るつもりはない。
心を鬼にしてドラゴンの胸に抱き着き、言い聞かせた。
「大切な人が待ってるの。すぐに会いに行きたいの。だからあなたとずっと一緒に居られないの。でも助けてほしいの。…駄目?やっぱり我が儘言ってるよね?」
「…くぅ……」
悲しそうな声で鳴き、それでもラスの言いたいことは伝わったらしく、広場のたき火の前で相変わらずラスにべったり張り付いて座ると光っていた心臓の光が消えた。
「今度はあなたに会いに来るから。今日はずっと一緒に居ようね。ほら、ウサギさんたちも今日はここで一緒に寝よ」
「で、でも…」
「ね、食べたりしないよね。この子優しいから大丈夫。おいで」
大人しくなったとはいえ、いつ暴れてもおかしくない黒いドラゴンの回りにはドラゴンライダーたちがいつ緊急事態が起きてもいいように備えていた。
…というのは言い訳で、絆を結びたがっている相手を食うことは絶対にない。
彼らの目当ては、実際のところラスだった。
「これを着て下さい」
「これは美味しいですよ」
毛布や美味しい果物などが次々とラスの前に届けられ、たき火の炎を見つめながらコハクのことをドラゴンに教えてやりながら腹に背中を預けた。
「コーもあなたみたいに真っ黒だから気が合うかも。早く会いたいな…早く………すぅ、すぅ…」
ラスが寝入ってしまい、ドラゴンも金色の瞳を閉じて地面に顎を置いて眠る態勢になった。
ドラゴンに惚れられた女――
――コハクは水鏡の前で、笑っていた。
「さすがは俺の女」