魔王と王女の物語②-Chain of destiny-【完】
翌朝、顔を洗いに行くにもどこへ行くにもドラゴンはラスについて回り、ウサギたちは最初こそは怖がっていたが、そのうち背中に乗って飛び跳ねたり顔にじゃれつくようになっていた。
「口を閉じちゃ駄目だよ、じっとしててね」
「ぎゃ」
ドラゴン専用の大きな歯ブラシで鋭い牙を綺麗に磨いてやり、ついでに舌も擦ってやってぴかぴかになると、今度はタワシで槍をも跳ね返す固い鱗がびっしり生えている身体を磨いてやった。
「助かるよ、そいつは捕まえてから1ヵ月間誰にも身体を触らせなかったから」
「そうなの?じゃあもっとよく磨いてあげるね」
ラスが身体を磨いてやっている間、ドラゴンは気持ちよさそうに口を開けてじっとしていて、口の中をウサギやリスが走り回って遊んでいた。
「君が行きたがっているあの火山なんだが…あそこにはサラマンダーの城がある。彼のテリトリー範囲内に入ると…」
「うん、そのサラマンダーさんにお城に行って石を取って来いって言われたの。あの蜥蜴さん、いい蜥蜴さんだね」
「…え?」
サラマンダーといえば暴君で有名で、意味もなく暴れて皆を怖がらせる暴れん坊だ。
そんなサラマンダー直々に城へ行けと言われたこと自体が驚愕の内容で、長老は目の前で一生懸命鱗を磨いてやっているラスに敬意を払い、片膝をついた。
「長老さん?」
「私も途中までお供いたしましょう。あなたをお守りします」
「ほんと?ありがとう!実は雷がちょっと怖かったから嬉しい」
今も遠雷が聴こえて時々ラスが不安な表情を浮かべる度にドラゴンがラスの頬をぺろんと舐め、笑い声を上げさせていた。
長老は腰に下げていた革袋の中からラスの掌に乗るほどのサイズの青い石を取り出して手渡した。
「雷避けの石です。精霊界では様々な力が込められた石が存在します。これを持っていればあなたに雷が落ちることはないでしょう」
「!ありがとう長老さん!」
感激したラスがぎゅっと抱き着くと、嫉妬したドラゴンが棘の生えた鋭い尻尾で長老の背中を叩いた。
「こら!めっ!」
「ぐぅ…」
笑い声が起こる。
「口を閉じちゃ駄目だよ、じっとしててね」
「ぎゃ」
ドラゴン専用の大きな歯ブラシで鋭い牙を綺麗に磨いてやり、ついでに舌も擦ってやってぴかぴかになると、今度はタワシで槍をも跳ね返す固い鱗がびっしり生えている身体を磨いてやった。
「助かるよ、そいつは捕まえてから1ヵ月間誰にも身体を触らせなかったから」
「そうなの?じゃあもっとよく磨いてあげるね」
ラスが身体を磨いてやっている間、ドラゴンは気持ちよさそうに口を開けてじっとしていて、口の中をウサギやリスが走り回って遊んでいた。
「君が行きたがっているあの火山なんだが…あそこにはサラマンダーの城がある。彼のテリトリー範囲内に入ると…」
「うん、そのサラマンダーさんにお城に行って石を取って来いって言われたの。あの蜥蜴さん、いい蜥蜴さんだね」
「…え?」
サラマンダーといえば暴君で有名で、意味もなく暴れて皆を怖がらせる暴れん坊だ。
そんなサラマンダー直々に城へ行けと言われたこと自体が驚愕の内容で、長老は目の前で一生懸命鱗を磨いてやっているラスに敬意を払い、片膝をついた。
「長老さん?」
「私も途中までお供いたしましょう。あなたをお守りします」
「ほんと?ありがとう!実は雷がちょっと怖かったから嬉しい」
今も遠雷が聴こえて時々ラスが不安な表情を浮かべる度にドラゴンがラスの頬をぺろんと舐め、笑い声を上げさせていた。
長老は腰に下げていた革袋の中からラスの掌に乗るほどのサイズの青い石を取り出して手渡した。
「雷避けの石です。精霊界では様々な力が込められた石が存在します。これを持っていればあなたに雷が落ちることはないでしょう」
「!ありがとう長老さん!」
感激したラスがぎゅっと抱き着くと、嫉妬したドラゴンが棘の生えた鋭い尻尾で長老の背中を叩いた。
「こら!めっ!」
「ぐぅ…」
笑い声が起こる。