魔王と王女の物語②-Chain of destiny-【完】
魔法を解いてくれたのは四精霊だが、魔法を解いてくれるきっかけを作ってくれたのは…ラスだ。
ラスと出会わなければ一生ヒキガエルの姿でいたかもしれない。
…一生ひねくれた心で精霊界で暮らしていたかもしれないと思うと…ラスに感謝してもしきれない。
「熱い…でも、あと少し…!ラスに、あの黒い男を会わせてあげるんだ…!」
「アンドリュー…ありがとう」
城内の温度は汗が一瞬で蒸発してしまうほどに熱く、ローブを着ているとはいえあまり体力のないラスにとてつもないダメージを与えていた。
今も足元がふらふらしていて危なっかしく、アンドリューが盾になって熱風から守ってやっていたのだが、サラマンダーの玉座まであと5mというところでラスが座り込んだ。
「ラス、頑張って…もう石が見えるよ…真っ赤な石だ」
「も、歩けない…。アンドリュー…目が霞むよ…」
――あと少しなのに。
あの石さえあれば、2年間待ち続けた最愛の人とまた一緒に居れるのに…身体が動いてくれない。
「コー…、私…どうしよう、脚が動かないよ…」
「ぎゃあーーーーっ!」
耳をつんざく咆哮が出入り口から聴こえ、のろのろ振り返ると、あのドラゴンが首を左右に振って先を促すような仕草を見せた。
そして、バッグの中からは…
「ラス、頑張って!」
「僕たちも一緒に居るからね!」
「あともうちょっとだよ!」
ウサギとリスとインコ。
恐らく息も絶え絶えであろう彼らの存在とドラゴン、そしてアンドリューの存在はラスに“私はひとりじゃない”と思わせ、バッグの中に手を入れるとポットを取り出し、一口飲むと少しだけ元気が出た。
「うん…行こ。頑張れ私…!」
滝のように流れる汗を拭いながら立ち上がり、アンドリューに手を引いてもらいながらようやく玉座の前に着いた。
「あった…これがサラマンダーさんの石…」
卵ほどのサイズの真っ赤な石が無造作に玉座の上に置いてあり、感慨深くそれを手に取る余裕もなくバッグに押し込むとウサギたちのためにこの時できる限りの速さで脚を動かして出入り口に向かった。
「頑張って…!死んじゃ駄目だよ!」
励まし続けた。
ラスと出会わなければ一生ヒキガエルの姿でいたかもしれない。
…一生ひねくれた心で精霊界で暮らしていたかもしれないと思うと…ラスに感謝してもしきれない。
「熱い…でも、あと少し…!ラスに、あの黒い男を会わせてあげるんだ…!」
「アンドリュー…ありがとう」
城内の温度は汗が一瞬で蒸発してしまうほどに熱く、ローブを着ているとはいえあまり体力のないラスにとてつもないダメージを与えていた。
今も足元がふらふらしていて危なっかしく、アンドリューが盾になって熱風から守ってやっていたのだが、サラマンダーの玉座まであと5mというところでラスが座り込んだ。
「ラス、頑張って…もう石が見えるよ…真っ赤な石だ」
「も、歩けない…。アンドリュー…目が霞むよ…」
――あと少しなのに。
あの石さえあれば、2年間待ち続けた最愛の人とまた一緒に居れるのに…身体が動いてくれない。
「コー…、私…どうしよう、脚が動かないよ…」
「ぎゃあーーーーっ!」
耳をつんざく咆哮が出入り口から聴こえ、のろのろ振り返ると、あのドラゴンが首を左右に振って先を促すような仕草を見せた。
そして、バッグの中からは…
「ラス、頑張って!」
「僕たちも一緒に居るからね!」
「あともうちょっとだよ!」
ウサギとリスとインコ。
恐らく息も絶え絶えであろう彼らの存在とドラゴン、そしてアンドリューの存在はラスに“私はひとりじゃない”と思わせ、バッグの中に手を入れるとポットを取り出し、一口飲むと少しだけ元気が出た。
「うん…行こ。頑張れ私…!」
滝のように流れる汗を拭いながら立ち上がり、アンドリューに手を引いてもらいながらようやく玉座の前に着いた。
「あった…これがサラマンダーさんの石…」
卵ほどのサイズの真っ赤な石が無造作に玉座の上に置いてあり、感慨深くそれを手に取る余裕もなくバッグに押し込むとウサギたちのためにこの時できる限りの速さで脚を動かして出入り口に向かった。
「頑張って…!死んじゃ駄目だよ!」
励まし続けた。