好きとごめんのその先に
わたしが頷くと、忠見さんはふっと笑った。
背筋に冷たいものが走る。
…やっぱり賛成するんじゃなかったって、一瞬で後悔。
どんな手を使ってくるのか予想がつかないだけに怖い。
不安で仕方なく、奏多の手をぎゅっと握る。
すぐに握り返してくれた奏多の右手から、“大丈夫”って言葉が伝わってくるような気がした。
「じゃあ、決まりだ。…2人とも、くれぐれも夕梨亜のことは大事にしてくれ」
「はい」
「もちろんです」
なんだかほっとした様子のパパの言葉に、2人が頷く。
…ますますワケの分からないことになってしまった。
でも、きっと大丈夫。
わたしが忠見さんを選ばなければいいだけだ。
それまで待ってくれるって、奏多を信じよう。