Re:alism

「てか何で祝詞さんがこんな所にいるんですか？！」


そういえば、と一番の疑問を思い出した


「え？何でって…やっぱり心配で追ってみたらさっきの状況だったってわけよ」



祝詞さんは視線を斜め下に下げ、段々と声を潜めた


…照れてるっぽい。


「…でもそのお陰で助けられました！ありがと…」


そんな祝詞さんを見ていたら、自分も少しだけ照れらしくなった



「…てかあいつは誰なん？美嫌がってる様だったから払ったけど──彼氏？」


「違いますよ！私が大嫌いな奴ですっ…あいつのせいなんです…私がこんな性格になったのは───」



「…そ…っか───もしかして前会ったとき元気なかったのもさっきの奴が原因…？」



「…女の勘ならぬ男の勘ですか？…当たってるし」


私は笑いながら返答した


…あれ？


「の…祝詞さん…？」


「…」



急に黙り込んでしまった


それも何か…また恐い表情になってません？！！



「…1発殴ってやる」


「…は？！」


「あいつ殴ってくる」



そう言うとｽﾞｶｽﾞｶと歩き出した


「えっ…待っ…」


「美を悲しませるなんて絶対許さない」



──────ﾄﾞｷｯ


「待って…」


今は


「…独りにしないで…っ」