華麗なる偽装結婚
……だけど…。
待ち合い室での他の応募者の様子を思い出す。
地味で目立たなくて、逆に浮きまくっていた私。
イヤリングひとつでこの社長の視線を獲られるのなら、確かに着飾りたくもなるかも。
……なんて。
私らしくもない思考…。
私なんかが選ばれないわよね。
おしゃれの仕方も分からないんだもの。
「稲田さん」
突然顔を上げた社長とパッと目が合う。
…きゃ…!
慌てて視線を逸らせる。
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