華麗なる偽装結婚
「君に決めた」
……は。
一瞬、何を言われたのか分からなくなる。
社長の左右に座るおじさん達も驚いた顔で社長を見ている。
そのうちの一人に社長は言った。
「稲田さんに決めた。
…待っている皆さんに帰ってもらって」
「…社長…?
あの、いいんですか」
おじさんは言いながら私の方を向き、私を上から下まで舐めるように見つめる。
………!
…ちょっと。おじさん。
…何が言いたいのよ……!?