華麗なる偽装結婚
私のその一言に彼はキラッとした視線を向けた。
「…過去は忘れる?
本当に?」
「え、ええ。
もう何もかもが終わった事だもの。
過去あってこそ、今があるのよ……」
ガバッ!
言い終わらないうちにベッドに押し倒される。
「ち、ちょっと!」
「そうだよね。
偽装があって、真実が見えた。
色んな女と関わってこそ、君の素晴らしさに気付けたんだ。
過去は重要だけど、今を生きるために忘れるべきだね」
…………え。
彼が鼻唄まじりに私のウェディングドレスを脱がせていく。
「ちょっと!待ってよ!」
「阿美子を抱きたい。
今すぐ。
ずっと式の間、我慢していたんだ」
「怜?!」
言いながらもう、素肌に彼が優しく唇で触れている。