華麗なる偽装結婚

………。

じいさん…。そんな企みがあったのか。

あのじいさんの事だ。
もうどこかしらの令嬢に話をつけてあるんだろう。

もし…俺が断れば……。
………きっとこう言うだろう。

『結婚もしないようないい加減な奴に会社は任せられん!!
佐倉物産は陸にやらせる!!

お前は社長を辞任しろ!!』

…佐倉グループの全ての会社の権限は強い支配力のあるじいさんにある。

俺を引きずり下ろし、この座を従兄弟の陸に渡す事など、じいさんにとっては朝飯前だ。


昔から何かと理由を付けては祖父は長男に全てを託そうとする。
長男が一番偉くて可愛い。
その叔父の息子の陸に祖父は以前からここを引き渡すように再三俺に打診してきていた。

昔気質の抜けない頑固じいさんだ。







< 59 / 252 >

この作品をシェア

pagetop