愛を教えて
万里子が卓巳に気づいた瞬間、ウエイターとぶつかった。
よろめいた万里子をライカーが抱きとめようと手を伸ばす。
『失礼! サー、妻がご迷惑をおかけしたようです』
ライカーの腕に落ちかけた万里子を、卓巳は間一髪で取り戻した。そして、素早くふたりの間に体を割り込ませる。
卓巳はライカーに視線を向けた。その目は、妻に触れるな、と言っていた。
『やあ、タクミ。気分はどうだい? いくら新婚旅行を兼ねているとはいえ、睡眠不足で倒れるほど頑張るものではないよ』
ライカーは大袈裟なジェスチャーで卓巳を茶化した。その言葉の意味に気づいたのだろう。万里子も赤面している。
『ご心配は無用です。私は時差に弱くて、その影響ですよ』
サラッと流すと卓巳は万里子に向き直った。
「万里子、話がある。すぐに部屋に戻っていてくれ。僕も行く」
日本語に切り替え命令する。一秒でも早く、ライカーの近くから万里子を引き離したい。とにかく、時間がなかった。
「あ……はい。でも、卓巳さん、本当に大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫だ。早く」
『スリー・トゥ……』
よろめいた万里子をライカーが抱きとめようと手を伸ばす。
『失礼! サー、妻がご迷惑をおかけしたようです』
ライカーの腕に落ちかけた万里子を、卓巳は間一髪で取り戻した。そして、素早くふたりの間に体を割り込ませる。
卓巳はライカーに視線を向けた。その目は、妻に触れるな、と言っていた。
『やあ、タクミ。気分はどうだい? いくら新婚旅行を兼ねているとはいえ、睡眠不足で倒れるほど頑張るものではないよ』
ライカーは大袈裟なジェスチャーで卓巳を茶化した。その言葉の意味に気づいたのだろう。万里子も赤面している。
『ご心配は無用です。私は時差に弱くて、その影響ですよ』
サラッと流すと卓巳は万里子に向き直った。
「万里子、話がある。すぐに部屋に戻っていてくれ。僕も行く」
日本語に切り替え命令する。一秒でも早く、ライカーの近くから万里子を引き離したい。とにかく、時間がなかった。
「あ……はい。でも、卓巳さん、本当に大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫だ。早く」
『スリー・トゥ……』